もえーん

もはや幻

日記

先日、最寄り駅前のスーパーに行ったら目を疑う商品が売られていました。


ササニシキです。

若い人は、その名前すら知らないのではないでしょうか。我々の世代にはとっては、コシヒカリとならぶメジャーな米でしたが、今となっては一般家庭の食卓にのぼる米としては幻に近いかもしれません。
コシヒカリのような、濃い甘みとねっとりとした粘りとは真逆の、サラッとした味わいの米でしたが、基本的に弱く育てにくい品種だったので、ほとんどコシヒカリ系の米に駆逐されてしまいました。寿司屋などでは愛用している店もあるので業販としては流通していますし、通販なら入手可能ですが、スーパーなどで売られていることは皆無と言えます。

ところが、売ってたのです。
しかも5kgで1600円弱の驚きの価格で。

もちろん迷うことく購入しました。しかしササニシキが消えたのは栽培の難しさにあるのは確かだとは思うのですが、あらためてササニシキを口にして感じるのは、仮に栽培の問題が解決されたとしても、これは厳しい商品だろうなというこでした。
美味しいです。ほんとうに美味しいです。感動するほどおいしかったです。しかし、とにかくあっさりとした味で、なんにつけても濃く分かりやすい味が支持される現代においては、これは厳しいだろうなと。。。

まだだいぶ残っていはいますが、なんであと5kg買っておかなかったのかと悔やまれます。ネットでは売っていますが、高い! しかしこの味を思い出してしまった今となっては、ちょっと買わずにはいられません。

  • もえーん

    もえーん

    2019/04/02 01:37:27

    食べ物に限りませんけどね。わかりやすく使いやすいものに置き換えられていくのです。我が家は横浜ですが、再開発の進んだ横浜の街は、昔からあった横浜の名残を全部つぶして、ショッピングモールと公園になってしまいました。でもそれでお客さんは外からやってきてお金を落としていくので、それでいいのでしょう。成熟とは、質的に均質化し、経済的に総じて中の下で固定化することだという話がありますが、まあそういうことなのでしょう。

    「つやひめ」か。。。
    名前は知ってはいますが、食べたことないかも。今のササニシキが切れたら買ってみます。

  • ・とんとん・

    ・とんとん・

    2019/04/01 08:36:27

    消えていったお米って色々あるのでしょうね。
    大関でしたっけ・・・明治時代はお寿司用のお米として人気だったっていう品種。
    今食べたらどう感じるのかな。

    ササニシキ、食べたいなあと思っても、生協のカタログで見かけない><

    私がちかごろ気に入っているのは、「つやひめ」です。
    一粒ごとがしっかりしていて、冷めても美味しいと言うのが特徴です。
    ササニシキ系が好きな人がハマるらしい。

    その土地ごとに在来種的な野菜や穀物が作られていたのが
    大きな農業が主流となって、物流に乗る品種が限られて
    各家庭でだけ「在来種」がほそぼそと作り続けられているという現状がありますね。
    作物の生産が無くなればその野菜たちを食べる昔からの食べ方も、消えてゆくため
    その土地ごとの食文化の衰退にも繋がってしまって、
    文化の伝承継承がなされなくなっていくのは、何ともさびしいことです。