美しい艶の若い黒猫のカピさん
初めてのお産はお腹の中で赤ちゃんたちが死んでいた
死んだ赤ちゃんたちを力んで頑張って生んで...その子達はたびさんとろびさんが眠る
お寺に御願いした。

次のお産は私の布団の中
なんかねばねばするなぁと思ったらまだ袋の中に入ったままの赤ちゃん
慌ててカピさんの口元に置いたらカピさんはきちんとへその緒の処理もして
次から次へと生まれて来た子等をカピさんに運ぶ作業

そこのけそこのけ　子猫が通る。よろよろぺたんよろよろとすん
新米ママのカピさんは子猫達がベッドから落ちるのを覚えて移動すると泣き叫び
首を噛んで運ぶものだろうｗｗというものを何故か子猫達の喉とか足を加えて運ぶから
結局ベッドに戻せなくて　何とかして～と　私に鳴きついたという

生まれた頃は鼠よりも小さい命
一年経った今は♪♪♪其れでも大型種の父母の半分の体重しかない子供達

子猫の一匹が首を支える事が出来ず心配で病院に行ったら小脳障害。
そして3日くらい前からカピさんのお乳が出て無かっただろうという話
慌てて子猫用の粉ミルクと缶ずめをかつて小脳障害で自分で食事をとる事が出来ない子に
粉ミルクはスポイトで　缶ずめはアイスの小さなプラスチックのスプーンで
認識出来なくてもいい　食べて育って生きてくれれればいい　其れだけの想いで過ごした日々

今は三匹とも　ご飯の食べ方も覚え　トイレも覚え　遊ぶことも覚え　安穏と居た所に
子猫時代に与えて缶ずめが一つ見つかって　子猫達を呼んで与えたら
嬉しそうに幸せそうに食べてくれた。
偏食の母猫かぴさんも　おこぼれを貰ったけど複雑な表情。

締め切ったカーテン　光が入らないように工夫された部屋
湿気など管理もされ　その中を楽園と呼んでいいのだろうか？猫さんたちは
私の体調に合わせながら一緒に同じ時間に置き同じ時間に寝て共に過ごす

其れが私達の幸せ
ささやかだけどとても暖かく包みあって生きる幸せ