【お話】緑を育てるのに、音楽だって必要。
天からの透明なちから、風に宿り、世界を巡り、植物の伸びる力を支えておくれ。歌声よ、和して響け。
もらったステキコーデ♪:14
とうめいなちから、天から降りてきて、子どもに宿れ。そう言ったのは宮沢賢治だったっけ。
緑の魔女も、天から降りてくる、透明なちからを、信じている。
植物を育てるのには、水と肥料と光だけではだめなの。
天からの透明なちから、世界を愛する祝福の息吹が、必要なの。
歌は、音楽は。その力に似ている。
澄んだ響きのやさしい音が、風や光に似ているように。
だから薬草を育てるわたしたちは、音楽も学んで、
季節ごとに草や花々に、歌声を届けるの。
天からの透明なちからよ、
風に乗り、世界を巡れ。
やさしく降る雨のように、
地上に降りて、植物に宿れ。
そうして緑の伸びる力を、
支えておくれ。
わたしは願う。わたしは歌う。
祝福を。育てる力を。伸びる願いを。そして全てを善きものへと変える、力強くやさしい恵みを。
この世には確かにあるのだと信じて、
和して歌う。
薬草たち。体を心を癒してくれる、薬草たち。
どうか、育って。
***
薬草園の、薬草魔女。