【お話】ナイショの雪の魔法。
夜の街でひっそりと、雪の魔法を使ってみた。ナイショ、ナイショの小さな時間。
もらったステキコーデ♪:13
手を上げれば、輝く氷の花。
冬の季節が、小さく歌う。
ちりん、かろん、ころん。
氷と雪の結晶が、音を立てて生まれ、
輝いて、大気を冷やし、砕けて溶ける。
熱帯夜の街には、人の姿は少ない。
だから、ひそやかに。そっと、静かに。
ナイショ、ナイショの雪の魔法。
小さいけれど、ぜいたくな時間を、
夜にまぎれて、編み出してみた。
この魔法に、意味はあるのか?
あるかもしれない、ないかもしれない。
わたしはただ、
小さなきらめきが、愛おしいだけ。
ひそやかな冬の調べが、懐かしいだけ。
ちりん、かろん、ころん、
りん、ちりり、ぱりん、
きらきら光って、小さく歌う。
その美しさを、忘れずにいたい。ただそれだけ。
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ナイショの雪の魔法。冬の歌。暑かったので。