【お話】お茶をどうぞ、お嬢さま。
お茶をどうぞ、お嬢さま。失礼ながら、ティーポットに保温の魔法を使っております。
もらったステキコーデ♪:9
身支度、よし。
モノクルに曇り、なし。
急に飛び出して邪魔をする、妖精のいたずら対策用の呪文、よし。
ティーポットとカップに、保温の魔法。よし、すべて完ぺき!
さあ、庭園にいるお嬢さまに、
美味しいお茶を差し上げましょう。
わたしですか?
執事です。最近は、女性でもなれるんですよ。
たまにちょっとばかり、魔法を使っていたりしますが、
ごく普通の、執事です。
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最近は、女性の執事もありだそうです。
執事学校、体育会系のノリらしいんですが、しっかり女性もいる、とのこと。
昔は、すべてが手作業で、仕事をしなければならなかったので、
ひとつの館を運営するのにも、たくさんの人が必要でした。
朝ごはんの席のバター一つにも、動物の世話をする人、乳しぼりをする人、バターを作る人、それらを厨房に運ぶ人、器に盛り付ける人、食事の席にお出しして、給仕をする人、と、
何人もの人が働いていたのです。
洗濯や、家の手入れも同様で、そうなってくると、人をまとめる立場の人が必要になりました。
マナーハウスでは、男性の召使のまとめ役が執事頭、女性の召使のまとめ役がメイド頭、みたいな分類で、だいたいそれが基本になっていました。
小さなマナーハウスでは、兼任が多くなり、
大きなマナーハウスやお城では、そのほかの部署や担当(兵士などの軍事関係とか)もある、という感じです。
今は道具が発達して、そこまで人を雇わなくても良くなり、
執事の意味も、秘書的なものに変わってきているので、
女性の執事も登場してきたらしいです。
個人秘書みたいに一人でお世話をしていたり、二人か三人いるその家で働いている人を監督している感じ? になるみたいです。