セカンド

木蓮の花びら

小説/詩

木蓮の花が咲いている
白く貴く厳かに

花びらが青い空に溶け込んでいる
まるで空に描かれているように

光る風は春の隣を過ぎ
花びらを優しく揺らしている


枝の隙間から
寂しさが落ちてくる

涙で滲むその景色に
鳥のさえずりが高く響き渡る

あなたはもう此処には居ない
私の指が強く空をつかんだ


でもそこには
暖かさはなかった

もうすぐ日が暮れる
冷たい風がそう伝えてきた

私だけに
そう伝えてきた


  • セカンド

    セカンド

    2020/03/11 00:49:35

    粋生夢詩 様

    こちらの方では木蓮が満開となっています
    白い木蓮の花があっちこっちで見られます

    そうですね
    木蓮の花を見ているとなぜか淋しくなりますね

    何故でしょう?
    感覚的なものなのでしょうね

    去っていく冬の名残を垣間見るからでしょうか

  • 粋生夢詩

    粋生夢詩

    2020/03/10 19:38:59

    もう木蓮が咲いているのでしょうか。
    スターダストレヴューの「木蓮の涙」の所為でしょうか。
    この花が一面に咲いているのを観ると切なくなります。
    セカンドさんもあの白い花弁に淋しさを見てしまいますか?
    「あなた」が居ない寂しさや切なさを残して
    それでも季節は春に向かってゆくのですね。