小説1話 始まり
桜が満開に咲いた今日は入学式。私の名前は、桜庭唯花。16歳。親は大手化粧品メーカーの社長。いわゆる、お嬢様ということだ。
「唯花様。ご朝食の準備が整いました。」
「うん。今、行くね。」
私の専属執事の佐々木累が呼びに来た。私は、メイドの佐々木立夏にお礼を言ってダイニングに向かった。2人は兄妹で、私の専属だ。年も近い。
「唯花様。お父様方はもう、お仕事に行かれました。」
「そう。分かった。今日は、入学式で2年生は先に行かなきゃいけないんでしょう?なら、累はもう学校に行った方がいいと思うよ。」
「わたくしは学校側からの意見で唯花様に付いてるよう言われておりますので。ご心配なさらずに。」
「そう?じゃあ、私が朝食をとってる間に制服に着替えたほうがいいと思うよ。」
「そうですね。では、お言葉に甘えて着替えてきますね。立夏、行くぞ。」
「唯花様。失礼します。」
2人は、ペコリとお辞儀をするとダイニングから出て行った。2人がいなくなった後は、静けさが一層に強まった。
私は朝食を静かに済ませ、自室に向かった。廊下も静かで私以外はいないのでないかと錯覚してしまう。
部屋に入ると、もう、スクールカバンも準備されていてやることがなかった。部屋で1人、携帯をいじっているとノックがされた。
「どうぞ。」
「唯花様、ご準備が出来ました。では、参りましょうか。」
「唯花様。行きましょう。」
「うん。」
3人で玄関に向かうと、コックの影山さんがいた。影山さんは、3人分のお弁当箱を持っていて、影山さんの前まで行くとお弁当を渡してくれた。
「唯花お嬢様。こちらをどうぞ。」
「ありがとう。影山さん。」
「いえいえ。ほら、あんたたちの分。お嬢様を頼んだ。」
「はい。では、何かあれば連絡くださいね。行ってきます。」
「影山さん。行ってきます。」
「行ってらっしゃいませ。」
そう言って、3人で家を後にした。健康のため、学校までは徒歩で向かった。周りには、同じ制服を着た人も何人かいた。
私と立夏は同い年で、学校に入る前に誕生日が来るので2人とも16歳だ。累は私よりも1つ上で先輩だ。累は文武両道で勉強も運動もできる。立夏はスポーツ万能でいろんな競技ができる。
「ねぇ。あの人カッコよくない?」
「どこ?」
「あの、女の子2人そばにいる人。」
「あぁ。うん!かっこいい。」
そんな会話が聞こえて、累を見ると確かにイケメンだとは思う。きっと、モテるのだろう。
「唯花様。お父様たち頼まれているので校門についたら写真を撮ってもいいですか?」
「お父様からのお願いだもんね。いいよ。」
「ありがとうございます。」
私は、荷物を持っていない。累が「唯花様に荷物を持たせるなどあってはならないことだ。」と言って取られてしまった。
校門につくと、『祝・入学式』と書いてある看板があったのでその横に立った。
「累。ここでいい?」
「はい。ありがとうございます。では、唯花様、ハイ、チーズ。」
パシャ。と写真を撮り終わると昇降口に向かって歩き始めた。
昇降口には張り紙が貼ってあって、クラス分けが書いてあった。人が集まっていて見えなかったので身長の高い、累に頼むとすぐにわかった。
私と立夏は同じクラスで1年A組だった。クラスまでは累が案内してくれてすぐについた。クラスに入る前に累が胸ポケットのところにつけるお花を渡してくれた。
「唯花様、失礼します。」
「えっ?あぁ。うん。ありがと。」
「立夏、お前もつけてやるよ。貸してみ。」
「あんがと。お兄ちゃん。」
累は、ホントに面倒見がいいと思う。
「累。ここまででいいよ。荷物、ちょうだい。」
「さようでございますか。では、また、あとで。」
「うん。ありがとね。」
「いえ。では。失礼します。」
累は、家と同じようにお辞儀をして自分のクラスへと向かった。
「唯花様。お席はわたくしのお隣ですね。どうぞ。」
立夏は私の席であるところの椅子を引き座らせてくれた。私が座って一息つくと何人かの女子が集まってきた。
「おはよう。1年間、同じクラスとしてよろしく。」
「おはようございます。こちらこそよろしくお願いしますね。」
「唯花様。」
「大丈夫だよ。悪い人たちではなさそうだから。」
「唯花ちゃんっていうんだね。私は林田真奈。」
「桜庭唯花です。」
「貴方は?」
「私?私は、佐々木立夏。」
「立夏ちゃん。可愛い名前だね。」
先生が来て、体育館まで行くように指示された。みんな先生の後に続き体育館に向かった。
フランツ
2020/03/28 14:35:39
高校生活が始まるのですね~。(#^.^#)
#ぬ。
2020/03/27 16:33:07
おお、どうなるんだろう。。
続きも楽しみ(*'▽')