がぶ

せみまる その6

日記

あんじゅ
とはいふても
天使ではなく

ずしおう
固有名詞以外で
覚えのない音列の

ひと商人
ひとかいの

みにしみて
おそろしいおはなしを
そもそもたれから聞かされたのか

『大倉源次郎の能楽談義』
2017.10 淡交社

「自然居士」
は世阿弥のおとっつあま
観阿弥の作品なので

一四世紀
観阿弥生存期に能舞台はまだなかったので
安土桃山以降に定着した現行の演出とは違っていたはずだから
類推して演じなければ駄目なんだ

昭和の能楽改革者
観世榮夫せんせい(長男)や静夫せんせい(三男)がくりかえし語られたそうですが(p156)

執筆者は小鼓大倉流一五世宗家でおられるので
お囃子方からのアプローチが中心であり
能管や小鼓大鼓太鼓の成り立ちと
西洋クラシック音楽と
比較するのも乱暴なんですが
二〇世紀
バッハ演奏は一七世紀の楽器を復元し
演奏方法を見直す動きの中心人物たち
ぐすたふ・れおんはると

にこらす・あーのんくーる
らと
観世三兄弟(もひとりは次男寿夫せんせい)
は同世代なのが
個人的には気になるのでした