【お話】夢のかけらを集めている。
星のかがやきの間にひびく、夢のかけらを集めているんだ。ばらの味と歌う声、天使の祝福が鍵らしいよ。
もらったステキコーデ♪:16
星々の輝きが、静寂の中にひびく。
とても静かな、さわがしい夜。
聞こえるのは、ついえた夢のかけらたちが、つぶやく何か。
高く、低く、小さく、声高に。さやさやと、ぶつぶつと、朗々と。
うれしげに、あるいは悲しげに。
集めたところで、何になるというのだろう。
まるで、大海を前にして、小さなコップで水を汲み上げているかのよう。
どれだけ力を尽くしても、何も変わらず、何の甲斐もない。そんな作業。
それでも、
夢のかけらが、呼びかけてくるんだ。
『わたしを見て。わたしを探して。
どうか形にして。この世に生み出して。』
そう呼びかけてくる夢たちがいるから、
静かな夜には、ハープを奏でる。
長く暗い夜のなか、ともしびとなるように、歌を歌う。
ばらの味のジャムやお茶は、
夢のかけらをなだめてくれる。
ねえ、ほら、天使の祝福だってあるんだよ。
この羽の模様は、あなたがいてくれてうれしいって、
生まれてきてくれて、ありがとうって、
そう言っているんだ。
ぼくの仕事は、そういうもの。
かけらを集め、祝福を伝え、もう一度世界に放つ。そういうもの。
誰にも評価はされず、誰からも感謝はされない。道は遠く、自分のしてきたことの結果がどうなるのかも、知らない。
でもそれで良いんだと思う。たいそうなことになったら、肩が凝るしさ。
だから、呼びかけよう。
いまだ生まれいづることのないものよ、
いずこかでついえ、ついに、現れることのなかったものよ、
あなたを祝福しよう。
あなたを喜ぼう。
宣言しよう、あなたは、
幸いなものだ。
祝福を伝え、幸いを運ぶ、
あなた自身が幸いなものである、と。
歌おう。
幸いなものに。
優しい平和があるように。
あなた自身が美しい祝福となるように。
* * *
コロナの影響で生活が激変しまして、
やっと体が慣れてきたかと思ったら、また変更。そしてパソコンも修理と変更。
ばたばたしています。洗濯物が乾かないし。乾かないし!
母が動くのを嫌がっているうちに、筋肉が萎縮して左腕が動かなくなってしまい、
ラジオ体操やらみんなの体操やらを見せて、無理やり運動させています。
あれ、やってる本人もしんどいけど、サポートしている方も汗だくになるね……。
たまにアルツハイマーっぽい言動が出てきているので、
文章の朗読に付き合ったり、いろいろやっています。