日本百名山 ~BSプレミアム~ ②
こんばんは!16日(水)は北海道から関東と西日本で雲が多く
雨の降る所がある見込みです。その他の地域は晴れる時間がある見込みですが
雲が広がりやすく雨の降る所もありそうです。
夏の尾根は色とりどりの花盛り 岩の急登を越えた先には
荒々しい地形に目を奪われ 岩の頂に咲く希少は花と出会う
夏 花の岩尾根を行く
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谷川岳
昨日は標高1700m、見晴らしのいい岩のテラスで一休みのところはで
ご紹介を致しました。今回はこの岩のテラスから山頂を目指します。
〇登山ガイド 高月弘子(たかつきひろこ)さん
20年前、東京から移り住み、谷川岳の麓、水上町に暮らす高月弘子さん。
年間100日程谷川岳を案内するベテランガイド。
沢登りや山スキーなど四季折々の山の楽しみ方を伝えている。
*撮影:7月中旬
「正面に見えてるあそこが赤城山ですね、裾野が広い。
で、ずうっと巡って来て大きな山塊がありますけど、
あそこが上州武尊山(じょうしゅうほたかさん)」
その北には尾瀬の至仏山(しぶつさん)群馬の山々を一望できた。
岩場を過ぎるとその先は拓けた道が続く。
「笹原が広がってます。ここは冬、雪があのうんと積もって山スキーとか
スノーボードで滑って気持ちいい斜面になるんです」
緑一帯の笹原、冬は5mもの雪に覆われるそうだ。
「この山並みの向こうはもう新潟なんですね。
日本海の方から雪雲がやってくるんです。
そこから雪がどっさり降る訳ですね。標高の割に本当に
雪の多い豪雪の山です」
冬の豪雪で背の高い木が育たないという。2000Mに満たない山なのに
森が無くて見通しがいいのはその為なんだ。
「や~青空いいですねぇ」
標高1900m、段々頂上に近づいてきた。
「さぁ、ついにあそこその先ですね。あそこはトマノ耳です」
あと少しだ。
「お~」
緩やかな尾根の先に
@トマノ耳(1963m)
「まずは一つ目の山頂、トマノ耳に到着で~す」
出発から3時間余り
「もうほんとにぐるり360度ですねぇ。
名だたる山々がずっと見えてます」
県境の稜線から新潟側が見渡せる。
「越後三山の中の越後駒ケ岳とそれから中ノ岳見えてますねぇ」
さらに西に目を向けると
「上がもう、真っ平にずうっと右上がりの平があってかくんと落ちてる
あそこが苗場山になります。今日は本当に大展望なんですけど
ちょうど今ねお隣に見えてますけどあそこがもう一つのピーク、
オキノ耳になります。あそこが一番高い所ですね」
@オキノ耳(1977m)
近くで見ると迫力があるなぁ。
「あの、本当に荒々しい眺めなんですけどもこの稜線、これを境に
こっちが群馬県ですね。左側が新潟県です。で、比べると新潟側と
群馬側で斜面の角度が全然違うのか分かると思うんですけれども
非対称山稜(ひたいしょうさんりょう)と言います」
〇非対称山稜
非対称山稜ですか。
新潟側はなだらかなのに群馬側は切れ落ちてる。
どうしてこんな地形になったんだろう??
<山旅スケッチ>
ここで山旅スケッチ。群馬側の険しさを象徴するのがここ一の倉沢。
@一の倉沢
高さ1000m、日本アルプスにも匹敵するような大岩壁が聳えます。
「で、見てもらうと真ん中にこう雪が残ってますよね?
万年雪とも言われていますけれども」
夏も残る大量の雪。この雪によって非対称山稜という
特異な地形が創られたのです。
@一の倉沢
群馬と新潟の県境に伸びる標高1900mの稜線。
冬、新潟側から強烈な季節風が吹き付けます。稜線に降る雪は強風に
飛ばされ群馬側に大雪をもたらします。
かつてこの雪は氷河となり谷を覆っていました。
氷河は斜面を流れ下る時、岩を削り取っていきます。こうして谷底が
深く抉(えぐ)られ絶壁に囲まれた地形が出来たのです。
そして今も雪が谷を削り続けています。
「沢山起きる雪崩も岩を削っていくので、え~、その雪と氷が
この地形を作り出している訳です」
長い年月をかけ風と雪が形作った谷川岳の非対称山稜です。
トマノ耳を後にし二つ目の山頂へ。
「このトマノ耳とオキノ耳の間の稜線は沢山高山植物が出てくると思います」
耳の間の稜線でも花が見られるんだ。
「ここ今、ハクサンフウロめちゃ綺麗ですよ。ね、いい」
@ハクサンフウロ
薄紫の花がかわいいいなぁ。花の大きさは3cm程、今が見頃だ。
これはツツジの仲間。この辺り小さな花が多いですね。
@ミヤマホツツジ(ピンク色のお花)
「雪が多くて風が強いとこなんで背丈がうんと低いですよね」
「これ、ま、ほら、百合も出てきましたよ。かわいいね」
厳しい自然に耐えてけがねに咲いている。
@クリマユリ(黄色いお花)
@タテヤマウツボグサ(紫色のお花)
さぁ、オキノ耳を目指してもうひと踏ん張りだ。
陽が高くなるにつれ、雲が湧いてきた。先を急ごう。
オキノ耳へ登り返す。
大きな岩がゴロゴロしてる。
「はい」
「谷川のお花がここにちょうどごそっと群生してますね。
見えますかねぇ?ホソバヒナウスユキソウと言います」
@ホソバヒナウスユキソウ(白いお花)
「この蛇紋岩の岩の隙間にこうそっと咲くようなお花で
ま、谷川岳を代表するお花の一つだと思います」
他の植物が育ちにくい蛇紋岩に適応した花なんだ。
ヨーロッパアルプスに咲くエーデルワイスの仲間だ。
「岩場でちょっとそよそよと風に吹かれて揺れてる姿が
何とも愛おしいというかこのお花見ると、あ~谷川岳って思います」
谷川岳最高峰のオキノ耳へ。
「よっ」
最後の登りも花が見守ってくれる。
「来ましたよ、ついに二つ目の耳」
@谷川岳 オキノ耳(1977m)
3時間半かけて登り切った。
「到着で~す。谷川岳、オキノ耳」
ありがとうございました。
「はい、二耳(ふたみみ)いや~、ちょっとこっちの方まで行って、
足元気を付けてくださいね。下見てみましょうか?ほほほほほ。
右にマチガ沢、左には一の倉沢です」
1000mも切れ落ちた谷底。やっぱり群馬側は険しいんだなぁ。
「この絶壁に張り付くように色とりどりの花がこう咲いているのが
見えますよね?」
山頂の絶壁を彩るまさに天空のお花畑だ。
出発した天神平も見える。4km程の登山だったけれど、
いろんな楽しみが詰まっていたなぁ。
〇登山ガイド 高月弘子さん
「ロープウェイでこう上がって来て、で、天神平のその高原のお花畑も
楽しめたし、まあ、谷川岳らしいイメージの岩稜のちょっと険しい
登山道があって、ここが2000mにちょっと欠けてるって思えないような
景色と自然がこんな手軽に楽しめるっていうそれは本当に
凄い大きな魅力だと思うんですね」
上越国境に聳える谷川岳。豪雪が創り出した岩尾根を辿り
花畑に癒された山旅でした。
いかがだったでしょうか?群馬県と新潟県の両県に跨る谷川岳です。
非対称山稜
------→ 新潟側 山 豪雪 群馬側
------→ 山 豪雪
------→ 山 豪雪
*非対称山稜とはこのような新潟側から雪雲が群馬県側に向かって
群馬側に大雪をもたらします。
gen_rin
2020/09/16 22:48:20
こんばんは!お天気が不安定の水曜日です。
どうもお疲れ様です。こちらこそ毎日コメントをありがとうございます。
そうですね、ついに到着ですね。はいそうですね、トマノ耳からもうオキノ耳が
見えるのですよ。見ながら稜線を歩いて行き、最後に登りで到着って感じの所ですね。
そうですね、お上手な表現ですね。まるで猫ちゃんの頭の上を歩いている感じですね。
もも
2020/09/16 22:24:33
今日もながっ!よくがんばりました(*^^*)
とまのにゃんとおきのにゃんについに登ったようですがw
この二つの間はかなり狭いようです → ネコの額www