『ちゅうぶる』二題
昭和40年代はユーズドやリサイクルという格好いい舶来語は存在せず、
『ちゅうぶる』という単語が一般的でしたなぁ。
どこか愛嬌がある。付喪神が顔を覗かせそうな風情がステキです。
1、エドウインのトレンチの嫁ぎ先
70年物のボロボロの箪笥の一番奥から、デニムのトレンチコートが出てきた。
一同、片付けけの手を止め見入り首を捻り、しばらく考え私が思い出した。
不惑を過ぎ自裁した伯母が晩年に着ていたものだ。形見分けで貰ったのだろう。
エドウインの男物でMサイズ、1960年代末のものなのは間違いない。
埃だらけなので洗ってみると、いい感じに退色し、いかにもヴィンテージだ。
縫製もしっかりしてるし、古布回収に出すのは勿体ないという話になった。
誰か着ればよいのだが、私にはサイズが合わず、女どもにも少し小さい。
売るか?と考えたが、今でも作っているようだし、大した金にもならないだろう。
ヴィンテージの店にでも持ってこうかと思っていたら。
たまたま故人と顔見知りの小柄な方が顔を出した。いいトコにいらっしゃった。
因縁を語り、邪魔じゃなかったら貰ってくれませんかとお願いすると快諾。
その場で羽織り颯爽と帰っていく後姿に、いい人のところに嫁げたねと皆で笑顔。
2.余ったメモリでもう一台?
4GBのメモリを売ろうとしたら1枚で40円だといわれ、持ち帰った。
先日までデスクトップで十分働いてた。まだ使えるじゃないか。
腹立ちを紛らわそうと、中古でパーツ集めて一台組むか……と妄想を始めた。
全て買い集めたら手間もお金もけっこう必要になる。
ジャンク屋でHDDやメモリを剥がされ並んでいるヤツはどうだろう。
いやいや、OSはWindows 10でないと不便だ。CPUも古いのは困る。
CPUが第五世代なのにメモリ2GB、HDD320GBなんてヤツがいないかな。
電源強化、メモリ増設、SSD化、GTX1050tiというグラボを載せたい。
ありゃ? 今使ってるデスクトップよりスペックが上になっちゃうぞ。
……やめとこう。これもいい嫁ぎ先を……おっ、そうだ!
叔父の家のデスクトップPCが絶不調だといってたな。一度行かねばならん。
そのマシンに嫁がせることにしよう。四十九日で相談することに決定。
ユースケ
2020/10/28 22:43:47
>ヘルミーナさん
愛着や思い入れの深いモノに、専門店が壮絶な買取価格を提示すると、泣きたくなりますです。
感情移入している自分の喜怒哀楽、全てにダメ出しされた気分になるからでしょう。
まだ使ってるデジタル一眼レフの中で、専門店の査定相場ゼロというのが5台もあります。ははは。
ヘルミーナ
2020/10/28 19:02:18
わたしもソケット775時代のマザーを当時のスペアとして買ってもっているんですが、じゃんぱらでなにげなく買い取り価格を見てみたら10円でしたw