ジュンチャンと世界を巡る 第30回はフィンランド
フィンランドは初対面のイメージとしてはトナカイとサンタがいて、サウナのある美しい森と湖の国となります。
ただ、フィンランドは他のスカンジナジア諸国とは決定的に違うところがあります。
フィンランドはゲルマン民族の国ではなく、日本人と同じアジア民族の国なのです。
フィンランドのほぼ90%を占めるのがアジア民族のフィン族で、彼らはどこからやって来たかというと、ボルガ河の中流域からです。
彼らの先祖はアジア系遊牧民で、その末裔達が紀元前後に長い時をかけてフィンランドの地に移住したのです。
日露戦争でフィンランドをロシアから独立させたことや同じアジア人種ということで、日本人には好意的な国です。
五木寛之の白夜物語の中で「霧のカレリア」という小説がありますが、ここに出てくるカレリア地方は、フィンランドの民族叙事詩「カレワラ」の地であり、最もフィンランドの原風景が残っている地方だと言われています。(カレワラの物語は、ドラクエ作成の参考資料になったとか?)
この国は、隣国の強国であるスウェーデンとロシアに交互に、長い間支配されていた歴史がありますが、言わば、中国と日本に挟まれた朝鮮の立場のような国です。
もともとフィンランドの領土だったカレリアの地は、第二次世界大戦で割譲され今もロシア領のままです。
同じように日本の領土だった北方四島も、今はロシア領となっています。
フィンランドは日本にとっては、遠くて近い国なのかも知れませんね。
皆さんは遠くて近いフィンランドと聞いて、何を思い、何処を旅してみたいですか。