アリとキリギリス
ネットで拾った、ちょっと考えてしまう話
昔々、あるところに、働き者のアリさんの一家と、怠け者のキリギリスさんの一家が住んでいました。アリさんたちは、暑い暑い夏の日もせっせせっせと働きました。それにひきかえ、キリギリスさんたちは、働きもせず、一日中、歌ばかり歌って遊んで暮らしてました。
ある日アリさんが言いました。
「キリギリスさん、遊んでばかりいないで少しは働きなさい。でないと冬になって食べる物がなくて困りますよ」
でも、キリギリスさんは、こんなアリさんの忠告も聞かずに享楽的な暮らしを続けました。
やがて、寒い寒い冬がやってきました。野原には雪が積もり木々は冬枯れとなり、キリギリスさんは食べる物がありません。
「おぉ寒い。おなかもペコペコだ。こんな事ならアリさんの言う事をきけばよかった。今ごろアリさんはどうしてるんだろう? そうだ!アリさんの家に行ってみよう」
キリギリスさんは、アリさんに助けを求めに行きました。
「アリさん。私です、キリギリスです。どうかこの戸を開けてください。これからはアリさんの言う事をきいてちゃんと働きますから、食べ物を少し分けてくださいな」
でも、いくら呼び掛けてもアリさんは返事をしません。そこで不審に思ったキリギリスさんが、窓から覗いてみるとアリさんたちは夏場の過労で死んでましたとさ。おしまい。