13冊目、読了!
「推し、燃ゆ」 宇佐見 りん 著
芥川賞受賞、2021本屋大賞ノミネート作
先日の加藤シゲアキ氏の作品と同様、年の差を痛感してしまった。
前回は名前が読みずらい。オルタネートはSNSなのでそれは理解できる。
今度は、アイドルの引退までの追っかけ話なのだ。
自分の青春年代では、新御三家であった。
実際、後輩が追っかけをしていた。
私はというとTVで見るだけで満足タイプ。
小遣いも少ないし、務めるようになっても自由に使えるお金はほとんどない。
最も、アイドルに投資するより、自分の生活が優先だった。
しかし、主人公は違っていた。どっぷりつかって、推し=アイドルが
全てであった。でも、心境はちょっと違っていた。
私だけを見ていて!という自己中的な希望はなく、
有象無象のファンでありたいと。
推しのデータの摂り方も熱心で、ブログへの書き方も大人っぽいと
言われるくらいうまくまとめている。
ここでまた、しかし、と言ってしまうが、学校の出来が悪い。
自分の生活がうまくできない。掃除、食事、アルバイトなど。
あの熱心さを勉強に向ければ、絶対いいとも思うのだけどできない。
こちらの性格ギャップの方が気になってしまう。
自分がめちゃめちゃになっても、推しを推したい。
こんな心境までなるものなのだろうか。
今時の女の子の心理が難しい。
若い作家であるが、第一作目で「文藝賞」「三島由紀夫賞」を受賞している。
前途有望な作家らしい。確かに文章表現力が素晴らしいと思う。
最初は「推し」ってなに?固有名詞っぽく書いてあるけど・・・
こんな謎のうちに始まり、ようやく「燃え尽きて」完読した。