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日本百名山 ~ BSプレミアム ~ ② 

レジャー/旅行

こんばんは!3日(土)は西日本で曇りや雨となるでしょう。

東日本は日中は晴れる所が多くなりますが、夜は雲の多い天気となる見込みです。
北日本も午後は雨の降る所がありそうです。

黄金に染まる
ブナの森へ
岩と紅葉の
コントラスト
雲 流れる山
絶好の登山日和

             天高く空を楽しむ
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               雨飾山

〇山岳気象予報士
 猪熊隆之さん

猪熊隆之さんは登山家を目指していましたが、
大怪我を負い山岳気象の専門家に転身。
今はヒマラヤなどを目指す登山隊に現地の予報を伝え登頂を支援しています。
更に山と空を楽しむツアーも企画し、案内役を務めています。

*撮影:10月中旬

前回は猪熊さんが雲を撮影している所までのご紹介でした。
今回は猪熊さんのお仕事のことからご紹介を致します。

<山旅スケッチ> 山の気象予報と葉

〇長野県茅野市

長野県茅野市、山岳気象専門の会社を日本で初めて立ち上げた猪熊さん。
ヒマラヤなどを目指す登山隊の為に様々なデータを分析し、
天候を予測しています。

〇エベレストベースキャンプ

この日はヒマラヤの登山隊に長野から衛星電話。
エベレストの気象予報を伝え、登頂が成功するようアドバイスをしました。

話 山岳気象予報士 猪熊隆之さん

「20日はもうですね、ちょっと朝まで気圧の前後を受けそうで、
 まぁ、天気が崩れる可能性がある」

「まぁ、嬉しく、なるべくリスクの無いようにね
 安全に登って帰って来れるように、
 まぁ、全力でサポートしたいとは思っています」

〇観天望気(かんてんぼうき)

予想の基本は観天望気。
空の様々な現象を分析し、天気を予測していきます。
例えば雨飾山で見た巻雲(けんうん)と呼ばれるすじ雲。

「巻雲(すじ雲)というのは最も高いところに
 浮かんでいるものなんですね。
 この雲ができる時っていうおは
 晴れていることが多いです」

空が高く晴れている時に見える巻雲。
その後現れる雲によって天気は変わるといいます。

「巻雲がこう、出来てきて」

〇巻雲が薄く広がると天気は下り坂

「その後薄雲にこう変わって来る様な時に
 っていうのは、翌日にはこう天気が悪くなることが多くなります」

特に登山者が気をつけたい雲は

「眼鏡のこうレンズのようなね」

〇レンズ雲

「凸レンズの形をしてますので、レンズ雲と呼ばれます。
 この雲が出てる時は高い山の上では
 非常に強い風が吹いていることが多くなります」

麓で見かけたら山の上では強風が吹き荒れている。
観天望気、知っていると役に立ちそうですね。

午前7時半

幹周り3mを超えるブナ。
こ~んな大きな木があっちこっちにあるんだぁ。

「あっ、ここに実がありますよぉ」

えっ、どこどこ?

〇ツバメオモト

「ツバメオモトの実だと思います」

1cm余りのツバメオモトの実。
綺麗な藍色が燕の頭に似ていることから、
ツバメオモトって名付けられたんですって。

〇ムシカリ

こちらはムシカリの実。
艶やかな赤だなぁ、熟すと赤い実が段々黒っぽくなるんだそうです。
色々なってて賑やかな森だな。

標高1500mまで進んできた。

「え~、ここから下りになりまして、荒菅沢までは下りが続きます」

この先、沢があるんだぁ。

「これまでの女性的な山容から
 ここからは男性的な荒々しい姿に変わっていきます」

綺麗な水、滑らないように気をつけよおっと。

よいしょっと。

「え~、ここが荒菅沢の絶景ポイントになります」

〇荒菅沢

登山者に一番人気のビューポイント、天気と紅葉のタイミングもぴったり、
最高の巡り合わせだな。

「今日は凄いですよね、この青空と色とりどりの山腹の紅葉と
 それから布団菱(ふとんびし)の岩」

〇布団菱

「このコントラストがもうたまりません」

布団菱ってちょっと変わった名前だなぁ、それにしても素敵な景色。

布団菱を左手に見ながら尾根を登っていきま~す。

「この先は急登が続きま~す。結構登りがきついです。
 足元ね慎重に見ながら行きましょ~う」

あっ、足元滑りそう、大きな石もゴロゴロしてる。
結構段差があるから、手を使ってっと。
猪熊さん、目の前の木が。

「わぁ~、凄い綺麗ですねぇ、ちょうどクライマックスを
 紅葉が迎えてま~す」

ほ~んと、燃えるような色。

きつい傾斜を紅葉に励まされながら登って行きます。

少し平になった。

「まぁ、このカエデは凄く色が鮮やかな黄色ですねぇ」

まさに輝いてる。

陽の光を浴びているのは、コハウチワカエデ。

〇コハウチワカエデ

葉っぱは赤ちゃんの掌ほど、可愛い。

こちらもコハウチワカエデ。
種類が同じでも陽の当たり方で色づきが変わるんですって。

標高1600m付近、随分視界が開けてきた。

「あ~、だいぶ登ってきましたねぇ。
 もう布団菱岩の高さが大体こう目の高さに近くなってきました」

あ~、下で見た布団菱が目の前に。

〇布団菱

「一説によると、まぁ、布団を干すのに、
 まぁ、ちょうどいい岩っていうことで、
 まぁ、名付けられたともいわれています」

南に面した大きな一枚岩、日当たりも良くて、
布団がフッカフカになりそうだな。

10分程進むと

「ほ~、いよいよここで山頂が初めて見えました」

どこだろう?

「三角形の尖った岩峰の右側の
 ちょっと山頂付近が緑になってる部分ですね」

〇山頂(南峰)

あれが双耳峰の南峰、まだまだありそうだなぁ。

荒菅沢から尾根沿いに1時間半かけて標高差450mを登る。
稜線から色づいた山々が見渡せ、空もすっきり爽やか。

険しそうな剥き出しの岩場が出てきましたねぇ。

「ここがいよいよ核心部になります」

この山一番の難所だ。

「そうですね、ここはちょっと岩登りの基本的な登り方の
 三点指示という方法で登って行きます」

両手を使えるようにストックをしまってっと。

結構急な登りだなぁ。

よいしょっ。

しっかり岩を掴んで三点確保。

手と足に神経を集中して登ろっと、足場もしっかり見極めよう。

あ~、10分余りで岩場を越えた。

あっ、猪熊さん、北の方に見えるのは海ですか~?

「わ~、凄い、日本海が今日よ~く見えますねぇ」

連なる山並みの向こうに日本海か。

「向こう側に薄っすらと佐渡島が見えます」

〇佐渡島

「これだけ海が近いので雨飾山は日本海からですね
 湿った空気の影響を受けやすくて天候の変化が凄く激しい山です。
 ですから珍しいですねぇ、こんないいお天気なのは」

これだけ晴れるのは珍しいんだ、今日は天気に恵まれて有難いな。

登山口から歩くこと3時間半

「稜線の一角に出てきました」

広くて気持ちい所。

「はい、この辺りを笹平(ささだいら)といいます」

〇笹平

「ご覧の通り、こう笹の原っぱで緑の絨毯みたいになってます」

奥に見えるのが山頂ですか?

「そうですね、いよいよね、山頂が結構近くなってきました。
 あちらが雨飾山の山頂です」

右手は北峰で左手の少し高いのが南峰。
ここから見ると猫の耳には見えないな。

あれ?猪熊さん、それ何ですか?

「あっ、これは風速計になります」

今回はこの辺りで終了と致します。
次回は猪熊さんがお持ちの風速計の使い方の説明を、
猪熊さんに教えていただきますところからご紹介を致します。







  • gen_rin

    gen_rin

    2021/04/04 13:30:46

    こんにちは!
    なるほど~、そうですか。
    確かに見てみたい時がありますよね。

  • もも

    もも

    2021/04/04 08:50:44

    ここの日記も写真張り付けられたらいいのにって思いますw