麒麟

麒麟

♪♪♪ ...の庵 ♪♪♪

小説/詩

仕留めるなら・・・

 心を捨て心を拾い
   興味を差し出し
    触れてくるのを、待て

野を舞い踊る蝶々達
 水の中を進む魚達
  空を飛び交う鳥達
   地を蹴り跳ねる獣達

 立ち止まらなければ捕まえる事すら出来ない
  武器や知恵に頼り得たものは 躯
 生き生きと動き回る其の命を 命のままに
   欲するなら 捨てて得れ

 紋章一つ 人は誇りととるかもしれぬが
  可能性を秘めたものほど 其れが
   自由を束縛する枷に見えたりもする

  可能性という存在は 自由だからこそ
  輝き 自然と人の目を奪う
  心を奪われたものは 何としてでも捕獲しようとするが
  対外 得る事も出来ず 又 可能性自身も
  束縛を毛嫌いし 自由と共に秘めたる自身に終わりを迎える

 人よ
 手折る事なかれ
 縛る事なかれ

 自由に舞うものに心を奪われ 手にしたいと衝動が動くとしても
  興味を差し出し 興味から近寄り その手に手を置いた
   自由なる稀有な化身に 注ぐものを間違えてはいけない
    足枷も 烙印も 称号も 何も与えることなく
     本当に欲しがるものだけを 与えれば
      其の可能性という花は 美しく咲くだろう
       望む 姿で