もえーん

偶数+奇数=奇数

日記

昨晩、ちょろっとベースを弾いていたのですが、3拍子のリズムの曲でした。基本的に、3拍子でも5拍子でも7拍子でも9拍子でも、奇数の拍子は心地の良い揺らぎが出てきます。

なんでか?

別に理論書で得た知識ではなくて、あくまでも自分の経験からの考察ですが、その根拠のベースにあるものは、単純な数理的な法則だったりします。

奇数+偶数=奇数
奇数+奇数=偶数
偶数+偶数=偶数

これが奇数拍子の心地よい揺らぎの理屈の基本です。

昨晩弾いていた曲は3拍子ですが、これは分解すると2+1拍子です。
5拍子は、分解すると3+2拍子、あるいは3+1+1、2+2+1、2+1+1+1、1+1+1+1+1の何れかです。数字の順序は入れ替え可能です。
実際の音としては、何分音符を使うのか、その組み合わせによっても表現されるリズム感は変わってきて、それがいわゆる4分の3拍子とか、そいうのにもなってくるのですが、最終的にはどういう「音のまとまりの組み合わせ」になっているかが問題です。
簡単に結論を言うと、奇数+偶数=奇数かつ手前の奇数が後ろの偶数よりも大きい数、これが心地よい揺らぎの基本的なパターンになります。簡単な例としては5拍子が3+2で構成される場合です。後ろが1音足りないことによる不安定感が、独特の揺らぎを生みます。もう気が付いているかもしれませんが、ここでいう揺らぎとは、実は「跳ねるリズム」のことを言っています。
5拍子の曲の多くは、3+2の構成で作られています。3拍(奇数)という不安定な拍数の後ろの更に1拍足りない2拍が来る組ことで、ブレーキがかかった様にツンのめる様なリズム感が出るのですが、後ろが2拍という安定した偶数の拍となるつんのめらずにむしろここで一旦リズムが安定して、また3に戻る。そして大概、後ろ2拍の何れかに強拍が入ることで、いわゆる後ノリになります。試しに立って体を動かしながらリズムを取ってみてください。「1.2.3」「1.2」と声に出して数えながら、後半グループの1の時に体を軽く沈め、次の2で体を伸ばしてみてください。このノリです。そう、ここでいうリズム感とは「ノリ」のことです。グルーブ感と言っても良いのかもしれません。

有名な5拍子の曲を聞きながら、さっきの体の動きをしてみてください。できれば、ちょっとステップを入れながら。考えずに、体が動くに任せたで良いですよ。

https://www.youtube.com/watch?v=vmDDOFXSgAs

どうですか、気持ち良くないですか?
わりと最近の曲だと、こんなのもあります。

https://www.youtube.com/watch?v=LCw7ACLfGjk

4/5拍子なのですが、先程の曲「テイク・ファイブ」に比べて8分音符や8分休符が複雑に組み合わせれることで、わかりにくいノリの曲になってきますが、どっちにも言えることは「ちょっとおしゃれな感じのジャズっぽい曲」ってこういう感じですよね。
なお、この3+2の構成ではなく、2+3にすると、今度は前に倒れ込むような前のめりの感じなり、曲調はかわってしまい、3+2のような心地よさはありません。かわりに前のめりな疾走感が出ます。

それで、先程「奇数+偶数=奇数かつ手前の奇数が後ろの偶数よりも大きい数」と言いましたが、じゃあ5+4でも良いのか? もちろんいいです。9拍子です。こんな曲があります。

https://www.youtube.com/watch?v=Gy4LBbKetfk

https://www.youtube.com/watch?v=9xoC0rHd01w

独特のノリになります。先の曲は5拍子と9拍子=(3+2)+(2+2)の組み合わせです。なにがなんだかw いずれにせよ、面白いはおもしろいのですが、5拍子のような切れの良い気持ち良さにはなりません。単純に、ひとつの流れが長すぎなのだと思います。実際この曲も、ずっと9拍子なのではなく、普通の4拍子なども混ざってくる変拍子のオンパレードで、そういう面白さを狙った曲だろうと思います。
2曲目も、イントロなどポイントごとに9拍子になりますが、それ以外のメインの部分は普通に4拍子です。

ほんとはもっと色々とあって、細かく言い出せば結局は音楽理論の複合拍子のことを話し、拍と音価(音符の長さ)と音価の組み合わせと拍の組みあわせの関係とか、拍と拍のまとまりのこととか、要はグルーブ感とは何かということを考えることになってしまうのですが(ていうか、最初からその話をしてますが)、なにしろ音楽理論としてこの辺を学んだことがあるわけではなく、完全に自分の感覚ありきの解釈なので、あまり語るとボロが出るのでやめときますw

最後に、冒頭に以下の事を書いたのですが…

奇数+偶数=奇数
奇数+奇数=偶数
偶数+偶数=偶数

奇数+偶数=奇数の話しかしてないので補足しておきます。

基本的に、偶数は安定するのです。なので一番安定するのは偶数+偶数=偶数。全部が偶数。もっともポピュラーな4/4拍子とかです。ひねりも何もないリズム感だけど、その分何も考えずに安心して聞いていられる安定感のある曲は、これですよね。

奇数+奇数=偶数は、要素は奇数ですが、まとまりとしては偶数。昨日わたしがベースを弾いていたという曲は3拍子です。いわゆるワルツのリズムです。この3拍子も、ノリとしては2+1または1+2=3です。楽器の練習の時は1拍目と3拍目を強拍と意識する様なこともありますが、いずれにせよ先ほどの「奇数+偶数=奇数かつ手前の奇数が後ろの偶数よりも大きい数」ではありません。ありませんが、そもそも自然数の偶数で最も小さい数は2で、また同じく最も小さい奇数は1なので、それよりも小さい偶数はありません。なので、3拍子では先ほどの構成にはしようがありません。
ただ書いていて気が付いたのですが、3+2でも5+4でも、後半の拍数が前半の拍数の-1になっています。2+1の3拍はそこには合致しているので、そういった心地よさはある気がします。この辺はよくわからないですね。
ただ5拍子は要素としては3+2=5の奇数+偶数=奇数ですが、曲全体のまとまりとしては{(3+2)+(3+2)}+{(3+2)+(3+2)}の5拍子×4、つまり奇数+奇数=偶数のパターンになります。正確に上の例に沿って言うと、(奇数+奇数)※つまり偶数+(奇数+奇数)※つまり偶数=偶数です。これはワルツの3表紙も同じで、{(2+1)+(2+1)}+{(2+1)+(2+1)}、つまり奇数+奇数=偶数、同じく正確には(奇数+奇数)※つまり偶数+(奇数+奇数)※つまり偶数=偶数のパターンになって行きます。これは9拍子でも同じで、大きなまとまりとしては必ず偶数に落ち着く構造になっていることで、曲全体としては破綻しない安定した偶数のリズム循環が出来上がっています。


以上です。
何が言いたかったんだろう。。。

ちなみに再三お伝えいたしました通り、これ音楽の理論諸とかに書いてあることではなくて私の感覚を理屈に起こしただけなので、あっているかどうかは知りません。あしからず。。。。

  • もえーん

    もえーん

    2021/06/18 23:49:14

    そういえば、昨日わたしがベースを弾いていたという曲を紹介していませんでした。月のワルツ、という曲です。さわりの部分しか引いてませんが、気持ち良い曲です。

    https://www.youtube.com/watch?v=sF7tO6RuKqo