日本百名山 ~ BSプレミアム ~ ③
こんばんは!17日(土は西日本で曇りや雨となり、
太平洋側を中心に雷を伴った雨の降る所もあるでしょう。
土砂災害に厳重に警戒し、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒してください。
東日本から北日本は晴れる所が多くなる見込みです。
南西諸島も晴れますが、一部でにわか雨がありそうです。
江戸時代から続く
街道
雪のような
ワタスゲの群落
尾瀬の盟主
その頂へ
風薫る 美しき尾瀬
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燧ケ岳
*この番組は2020年8月10日に放送したものです
〇ガイド 城健史さん
神奈川出身の城健史(じょうたけし)さん。
尾瀬の自然に魅せられ、6年前桧枝岐村に移住。
ガイドの傍ら、サンショウウオの漁師や村伝統の
曲げわっぱ職人としても活躍しています。
*撮影:7月上旬
前回は会津沼田街道と馬との繋がりのお話のところまでのご紹介でした。
今回は二日目御池登山口から山頂を目指します。
2日目
〇御池登山口(山の駅・御池)(1500m)
二日目は燧ケ岳を目指し、御池登山口から出発。
午前8時
「今日僕たちはこの御池新道という道を通って、
燧ケ岳の方に向かいたいと思います。
では行きましょう」
〇御池新道
御池新道は燧ケ岳に登るもっともポピュラーな登山道。
でも、すぐにガレ場の急登が始まります。
いきなりがつ~んと。
あ~、城さ~ん、応えますね~。
「あははは、頑張ってください。
まだまだこういう道は続きますよ~」
少し平らになったかと思えばいかにも滑りそうな木道。
昨晩降った雨のせいか木道がヌルっとしてちょっと危険。
<山旅スタイル> 滑りにくい歩き方
城さ~ん、木道を滑らないように歩くコツはありますか?
「そうですね~、まずは端っこを歩かないことと、
なるべくベタ足を意識することですね。
踵(かかと)からは絶対行かないようにしてください」
なるほど。
・木道の端を歩かない
・ベタ足を意識する
足の裏全体で着地するように歩くのがポイントですね。
「え~、木道の上に横の木が打ってある場合は、
こうして間をおかず、この横の木の上にしっかりと土踏まずの辺りを
乗っけて歩いていくと滑りにくくていいですよ」
〇横木に土踏まずのあたりを
しっかりとのせて歩く
転んだ時に備えてグローブがあるとより安心ですね。
登ることおよそ1時間、視界が開けてきた。
「どうですか?この景色、ちょうど青空も出てきましたね。
ここが広沢田代です」
〇広沢田代(1773m)
針葉樹に覆われた燧ケ岳の中腹にポッカリと穴が開いたように現れた湿原。
池塘と呼ばれる大きさも形も異なる池が点在する様は
小さな箱庭のよう、綺麗ですねぇ。
「ちょっとした地形の違いで景色っていうのは
こんなにも変わってくるんですね」
〇熊沢田代(1950m)
荒々しさと優しさ、二つの顔を持つ燧ケ岳。
初夏の風を感じながらその頂を目指します。
「気持ちがいいですね、風が」
出発して3時間、標高は2000mを超えた。
まだ雪が残ってる~。
「ちょっと雪渓出てきましたね。
今回、まぁ雪が柔らかいんでこのまま行きたいと思いますけど、
気温の低い時や朝早い時間は必ずアイゼン履いてください」
雪渓が波打ってる面の平らな所に足を置き慎重に登ります。
雪が多い年には7月下旬まで雪渓が残るそう。
「ようやく出口が見えてきました」
あっ、また太陽が出てきた。
「今日一番の空ですね~。
いやほんと天気変わりますね~、今日は」
〇俎嵓(まないたぐら)(2346m)
出発して3時間半
「は~、は~、ようやく到着しました。
ここが燧ケ岳の双耳峰の一つ俎嵓です」
頑張りました。
山頂には明治時代に燧ケ岳を開山した
平野長蔵(ひらのちょうぞう)が担ぎ上げた祠が。
〇明治22年(1889)
燧ケ岳を開山
その祠の先に広がるのは
「見てください、これが昨日この燧ケ岳を眺めた尾瀬沼です」
わぁ~、凄~い。
〇尾瀬沼
満々と水を湛えた尾瀬沼、燧ケ岳から望む姿がまた感動的。
「僕が見た燧ケ岳で一番の景色かもしれないです今日はほんとに」
いよいよ目指すは双耳峰のもう一つのピーク。
およそ8000年前、山が崩れたことで出来たという二つの峰。
急斜面を一気に下り、再び険しい道を登り返す。
ここはほんとにきつい。
「もうひと踏ん張りですよ~」
御池登山口を出発して4時間
〇燧ケ岳山頂(柴安嵓(しばやすぐら))(2356m)
天辺(てっぺん)に着いた~。
「ついにやって来ましたね、ここが燧ケ岳山頂柴安嵓です。
標高2356m、はい、お疲れ様です」
中々登り応えのある山でしたね~。
「やぁほんと、飴と鞭の繰り返しで良く頑張りました」
頑張ったご褒美は勿論山頂からの景色。
「見てください尾瀬ヶ原です、雄大ですね~」
〇尾瀬ヶ原
広いな~。
尾瀬ヶ原の奥に聳えるのはもう一つの尾瀬の盟主、至仏山。
〇至仏山(しぶつさん)(2228m)
〇平ヶ岳(ひらがたけ)(2141m)
西には山頂部に美しい湿原を持つ平ヶ岳。
〇会津駒ケ岳(2133m)
東北の最高峰たる眺望です。
〇ガイド 城健史さん
「この村に来て6年になるんですけど、
人々の生活が変わっていくなかでも
この自然、その自然を代表する燧ケ岳、尾瀬の景色、
昔と変わらないままだと思うんですよね。
で、その燧ケ岳に登ると、やっぱり自分もこの村に来た当初の志とか
そういった気持ちをいつでも思い出せるようなそんな山ですね」
可憐な花々や心揺さぶられる風景、
登るたび新たな感動を与えてくれる尾瀬燧ケ岳の山旅でした。
個人的なことですが、過去燧ケ岳は行ったことがないのですが、
尾瀬沼に行ったことがあります。
とても素晴らしい空気と水がある所でした。
そして燧ケ岳等色々な山々を眺めながらの木道を歩き、
実は木道脇には様々な植物もありましたが、川にはヤマメもおりました。
共通しているのはお水の美しさを感じました。
食べ物では裁ち蕎麦が桧枝岐は有名ですが、
桧枝岐村周辺の南会津郡の町、只見町、南会津町も素晴らしいです。
只見町にはブナが豊富でありまして、そのお水をしようした
「ねっか」という米焼酎も美味しいですよ。
南会津町には南郷トマトというのが名産です。
ご興味がある方はいかがでしょうか?