麒麟

麒麟

♪♪♪ ...の庵 ♪♪♪

小説/詩


何でだよ・・・
皆言ってたじゃん・・・

- 戻るを選択しますか?それはyes -

冗談じゃねーよ
糞つまらねーし戻るわけないじゃん!な?
祭りの如く大騒ぎする中で
俺も同意だった

- 残りますか?それはyes -

一晩で全てが変わります。
一晩で全てが変革します。
一つの時の中で定まります。

起きた。太陽が眩しい。もう決まりきった動きなんかしなくていいんだ
俺は大きく腕を上にあげてでかい欠伸をした
まだ 眠ぃーよ・・・
もう少し寝るかなぁ・・・あ、でも奴らに挨拶に行くか!
と 部屋を出た。
そして 唖然とした。
其れから、無我夢中であっちこっちを見た
何度もフレンドの欄を見た
そしてやっと、認めた

口先だけだったのかよ・・・
言ってたじゃん、現実なんて糞ゲーだ・・・
この世界の方が楽しいし、こっちがいいよなー
なんて誰もが叫んでいたのに

今 此処にいるのは俺一人
この世界を選んだのは 俺一人
街は滑稽な程に寂れて

大陸はここだけじゃない
街はそれなりにある
NPCもクエストも変わらず在る
レベルアップできるか分からないけど
外に・・・けど下手したら死ぬ 死ぬ?
この世界で死んだらどうなる?
其処までは表示されなかった

馬鹿だなぁ 皆の言葉を信じて
自分も呼応して

行くのか 其れとも残るのか
 其れさえもyes、no

独りぼっちで此処に居続けるか
其れとも、フレではないけど残る事を選んだ奴がいるかもしれないと
探しに行くか・・・

腹が減るのかもわからないまま
食い物にstatusUP表示が変わらないまま
上手いのか味がしないのかわからないまま
どれだけ耐えられるのか分からないまま

 - 途方に暮れている
   自分が選択した現実に帰るか
    帰らないかの答えに対して -

 誰か・・・
  ・・・・・・・・・