麒麟

麒麟

♪♪♪ ...の庵 ♪♪♪

幽霊

小説/詩

揺らめかないで・・・

儚く感じすぎる・・・
 君は

此処は何処だ
其処は何処だ?

何故・・・

いつの間にかすれ違って
いつの間にか薄れかけて
いつの間にか・・・もう見えなくなった

確かにあるよ 此処に
 君が居たと言う
確かにあるんだ 何て言えば良いんだろう?
 君が居たんだって 口にしちゃいけないのに
 口にしたら ほら 涙が溢れて止まらないのは
  何でさ? どうしちゃったんだ 僕は

冷めたい夢をまだ握りしめて
ぎゅっと掴んで離せないままでいる
そんなんだから 今も間違える

 繋ぎとめられれば 良かったのか
  其れさえも分からないのは
   多分 其の笑顔を見たから

 泣き笑い・・・そして・・・大きく手を振って
  何もなかったように後姿を見せて
   強がって見せる、君に

  僕は何も言えなかったんだ
   何も出来なかったんだ

霞んでいく・・・嫌だ・・・消えないでよ
 燻らせる煙草の煙がまるで蜃気楼のようだ

  涙は嫌い 笑うのは好き
   そう言い続け
 何も出来ない僕を励まし続けてくれた君は
   今 何処にいるのだろう

 忘れられるかな?忘れそうかな?
 多分無理だろうな
 ああ 暁が昇る