セカンド

彼岸花

小説/詩

彼岸花の細い花びらに
銀色の雨の雫が鈍く光る

そんな今日の雨は
私に冷たい

花のように寂しさも揺れている
私はそんなに強くはない

雨音が強くなってきた
赤い花びらがさらに揺れる

どれくらい待っているのだろうか
あなたを

雨は降る
これでもかと強く降る

窓辺にたたずみ
降る雨を見ている

赤い花の群生が雨に打たれ
風に強く揺れている

視線を感じると
窓ガラスに私が滲んで映っていた

私は窓ガラスにそっと触れた
愛おしさがその指からあふれた