町外れの共同墓地。

仄かな月の光に浮かび上がる寂れた墓標の群れ。

空から舞い降りてきたのは可愛らしい死神の少女。

彼女の愛らしい姿に、付近をさ迷っていた霊たちが寄ってきます。

「きみかわいいね～」

「すき～❤」

「いっしょにあそぼ？」

声をかけると少女は口の端に笑みを浮かべこう言いました。

「一緒に遊びたいの？一緒に居たいの？だったら…ずっと一緒にいようね…」

少女が虚空に手を伸ばすと、一振りの巨大な鎌が姿を現します。

「美味しく食べてあげるね♪」

理解が及ばずキョトンとしている霊たちを鎌の一振りで全て刈り取り、少女は口に運びます。

もぐもぐ味わった後、ごくんと飲み下し、ぺろりと赤い舌で唇を舐めとり、ぽこんと膨れたお腹を一撫でして空へと飛び立ちます。

「次のご飯はどこのお店（お墓）で食べようかな～♪あ～、でもご飯の前にオヤツも食べたいのよね～。何処か良い所ないかしら…」

そんな死神ちゃんのコーデです。

食べたばかりでお腹が*ぽっこり*しているのに、次の食事やオヤツの事を考えているあたりが家の子っぽいな～＾－＾；