セカンド

「告白」

小説/詩

電話のベルが鳴った
あわててスマホを見る

着信履歴がない

イアホンから
竹内まりやの「告白」が流れている

横になったら寝てしまったようだ
少し肌寒い

そのままスマホの電話帳を開く
そして「M」の文字をタップする

初めから6番目の名前を見つめる
最後の電話はいつだったろう

夏の暑い日が浮かんだ
今、何をしているのかな

昨日学内ですれ違ったとき
ニコッと首をかしげたのは何かのサイン

夜の11時半
しばらくあなたの名前を見続けている

そして
ためらいながらあなたの名前を押した

あっ・・・
もしもし・・・





#日記広場:小説/詩

  • セカンド

    セカンド

    2021/10/21 01:36:21

    粋生夢詩 様

    封印
    消去できないのは重い記憶だから?

    地表に面影が出てくる

    秋なら落ち葉で隠すことが出来
    冬なら雪で消すことが出来る

    でも目では見えなくても
    心では見えてしまう

    やはり数字とは言え
    アドレスは生きている物なのかも知れない

  • 粋生夢詩

    粋生夢詩

    2021/10/20 18:59:39

    こんばんは。
    スマホのアドレスには入っているけれど
    決してかけてはならない名前が入っています。
    この詩を読んで、かけてしまいたくなる気持ちになりましたが、
    その言い訳を考えることに躊躇してしまいました。