直感がすべて
とある、鉄道会社の依頼を受けて仕事をしています。
その会社のある課題を解決するために、考えるべき論点を明確にしましょうというような業務です。これ以上は守秘があるので言えませんが。。。
それで。
私が業務全体のマネージメントを行い、実務的な諸々を進めるリーダーがその下にいるのですが、なかなか難しい。。。
彼とは初めてまともに仕事を一緒にするのですが、どうしても得られた情報を型にはめて整理しようとする。もちろん物事を考える初動としては情報整理は必要なのですが、情報整理自体はただのプロセスというか、整理しながらすでに整理からはみ出して、要はこれだろうという結論に一気に飛んでいるというのが実際です。
結局、初動で色々なインプットが入ってきたときに、直感的に「あ、ここだな」というのが頭の中に降りてこないと、もうその時点で厳しいのです。正直、そのあとのプロセスは、その直感の正誤を確認したり修正したりしていくプロセスなのです。
よく、ジャストアイデア、という言葉が使われますが(ひどい和製英語だなw)、それって日本語にすると「思いつき」と捉えられてしまう気がします。
いや、違うんですよ。
これ、だいぶ前の日記でも書いた気がしますが、経験や過去の思考の積み重ねに裏付けられたジャストアイデアは、実は適当な思いつきなどではなく、まだ当人も言語化できていない、しかし裏にきちんとした理屈が備わった理論なのです。つまり、考えるという行為は、そのジャストアイデアを後追いできちんと言語化していくプロセスだということです。情報の整理は大切ですが、整理自体が自己目的化するような整理は、ほとんど意味がありません。
結局クリエイティビティというのは、このジャストアイデアが未言語化の理論であるのか、ただの適当な思いつきであるかの差、もっと言えば、情報を整理することしかできないのか、情報から一気に結論に飛ぶことが出来るのか、その差なのです。そして残念なことに、先日の日記でも書いたことですが、それは考えるその時にどうこうなるものではなく、結局その考える人の人生の経験値や深さによって規定されてしまうことで、会社勤めを始めたあとではもはや挽回できないことなのです。仮に大卒ということで想定するのであれば、最短22年間の人生で、どれだけのことを考え経験し、体感してきたのか、それですべてが決まってしまうことなのです。
会社の人材育成とか言う話がよくありますが、そうじゃないのです。人材の育成などということには、ぶっちゃけ採用段階でその成否が決まっているのです。採用段階で立派なブリに成長できるワラサを捕まえられなかったら、その時点で終了。人材育成は、ワラサを捕まえられていることが前提なのです。イワシに何をしてもイワシということです。
もえーん
2021/11/11 11:48:19
自分がイワシである可能性を無視しないと、こんなことは言えないという罠 (´;ω;`)ウッ…