【おすすめ】 月に囚われた男
また映画のお勧めです。
映画に詳しい方であれば、なんとなく「サイレント・ランニング」を思い出すのかもしれませんが、ストーリーそのものは全くの別物です。
自分が生きているこの世界が、現実なのか夢なのかを判別する手段は、原理的にありません。
古来、哲学の世界では存在論というものがありますが、近年この存在論は根本的に変わってしまったという気がします。面倒な哲学論議はすっ飛ばしますが、バーチャルリアリティだとかクローンというものが、きわめて現実的なものとして成立してきた現状において、実も蓋もない現実として、自分が実は脳しかなく、電極に繋がれてバーチャルな世界で夢を見させらているだけ、ということが絶対的に否定できない状況がテクノロジーとして見えてきてしまい、従来のような純粋な思考、理論としての哲学的な存在論が、まったく無効化してしまう可能性が見えてきてきてしまったように思っています。
それは、とても不安定で、そして切ない世界の幕開けなのかもしれません。
「月に囚われた男」という映画には、そんなに凝ったストーリーがあるわけではありません。とても凡庸かもしれません。どこかで見聞きしたような話。
でも、難しく語らず、どこか飄々とした登場人物(実質ひとりしか登場人物はいないのですが)の様子に、SFの持つ作り話としての雰囲気がまったくなく、その緩い状態が何とも言えない切なさを醸し出します。
もう30年以上前に、「メガゾーン23」というアニメがありました。TV番組ではなく、その頃に始まったOVA(オリジナルビデオアニメ)という配信方式の黎明期の作品です。当時はまだインターネットなどというものはありません。TV以外に映像作品を公開しようとすれば映画しかないわけですが、OVAはビデオテープでの販売に限定した公開方法で、いわば劇場ではなく家庭での視聴に限定したインディペンデント映画、といったものでした。
メガゾーン23の数年前にヒットした、超時空要塞マクロスというTVアニメのメインスタッフが再結集して作った渾身の作品で、今もOVA時代の金字塔として語られる作品ですが、ここでも今でいうバーチャルリアリティの中で、何も知らずに生きる人々の話が展開されます。
ただ、この時代はまだ、本当にそんなものがテクニカルな問題として実現できるのかまったく曖昧な状態であったわけですが、現代はすでに状況が異なります。
そんな中で、「月に囚われた男」という映画の切なさは際立つのかもしれません。ただこの映画が重苦しいのかというと、意外とそうでもない。独特の軽さがある。そして何よりも映画全体を救っているのが、主人公のパートナーであるロボットの、人間味あふれる主人公への献身ぶりと、ラスト近くで流す涙なのです。ロボットが涙? それがどういうことなのかは、ご覧になって確認してください。
いつも以上にたどたどしい紹介で申し訳ないのですが、わたしはこの映画が大好きなのです。ただ、それだけ。
こういう小粒ながらも良作という映画が世の中にはたくさんあるはずで、なんとかそういうものを見ながら、この先の余生を過ごしていきたいものだと思います。
koko*
2021/11/24 00:54:41
こんばんは☆コメントまで頂きありがとうございますw
家電店で見て回るの好きですね、あまり女子の趣味ではないですけどw
PCのケーブルコーナーとかメモリ増設なんかもコーナー見てると男性しかいないので
浮いてたりしますけどww
もえーんさんは多趣味な上にフレンチブルドックまで、幅広いですね~
フレンチブルは可愛いでしょうね、わたしもパグとかくしゃっとなったのが好きなので
いいな~って思っちゃいます(^^♪ ブルは飼いやすいですか?
あ、遅くにごめんなさい、おやすみなさい~☆
もえーん
2021/11/22 19:17:22
あ、すみません。酔っ払いながら書いた日記なのですが、この映画はバーチャルリアリティの話ではありません。例え話。ごめんなさい。
じゃあ何の話かを書くと思いっきりネタバレになるので、やめておきますw
・とんとん・
2021/11/21 17:02:42
観てみたいな~と思ったことがある映画です。
といっても観てみたいと思っても実際見る映画は少ないんですが。