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日本百名山 ~ BSプレミアム ~ ②    

レジャー/旅行

こんばんは!11日(土)は、北海道と東北日本海側で雲が多く、

所により雨の所もある見込みです。その他の地方は概ね晴れるでしょう。

錦秋の縦走路
紅に染まる峰
断崖絶壁鬼ヶ城

             紅葉と岩の尾根をゆく
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                岩手山

〇登山ガイド 畠山聖徳さん

岩手山の麓に生まれ育った畠山聖徳さん。
高校時代は山岳部。
岩手の山をくまなく歩いてきました。
インターハイの登山大会で優勝したこともあるんです。

*撮影:9月下旬

前回は稜線歩きで秋田県と岩手県の県境、奥羽山脈のど真ん中の所までの
紹介でした。
今回は、裏岩手縦走路の開拓秘話から始めます。

<山旅スケッチ>
 裏岩手縦走路 開拓秘話

岩手山に登るメインのルートは盛岡側。
今回、私達が歩いているのは、逆から登るルートです。

この裏岩手縦走路を切り拓いたのは、
地元でスキーや登山を楽しんでいた若者達でした。

〇長澤新一さん

開拓に関わった長澤新一(ながさわしんいち)さん。
戦後すぐの昭和22年、スキーで山に入った際、
その景観に圧倒され登山道の開拓を決意しました。

〇岩手山

誰から頼まれたわけでもない、一銭の援助を受けたわけでもない。

この優れた山岳コースを、

われわれの手で伐開し、

より多くの人達に紹介して、

郷土の発展を期そう!

「山男達が歩いてきた道」長澤新一著

長澤さん達は農作業の合間を縫って山に入り、
深い藪を刈り、木の根を掘り起こしました。
登山道の一部が出来た時の喜びを、こう記しています。

こみ上げる興奮をいかんともし難く、

ただただ肩を叩き合い、

固い握手を交わし、

万歳、万歳、と

腹の奥底から叫んでいた。

それから70年余り、裏岩手縦走路は、
地元の人々によって手入れされてきました。

「これ手入れしないと、左右の木々が伸びちゃって~、
 もう自分の足元、見えなくなっちゃうんですよね」

「ちょおっと斜めになってるの分かりますか?」

「これ数年に1回こう刈り払ってですね、
 人が歩きやすいように、手が当たったりしない。
 しないですよね~?ね?」

長澤さん達の想いは今も受け継がれています。

裏岩手縦走路、秋の色に染まっていました。

「やっぱりこうやって稜線に出ると、
 楽しみがどんどんどんどん増えてきてワクワクしますね」

ほんと、ワクワクしてきました。

「私が学生の時、山岳部で~、トレーニングで何回も何回も歩いた道ですね~。
 もう当時はですね~、もう重い荷物も背負って(しょって)~、
 走ってとかもう余裕が無かったですね~」

出発して6時間

「やって来ましたね~、今日のクライマックスですね~」

三ツ石山までもう一息。

「あそこのピークに立つと、360度、紅葉に囲まれた中に立てます」

「はい、お疲れ様です~、ここが三ツ石の山頂です」

〇三ツ石山(1466m)

標高1466m。

「360度、紅葉に囲まれた中のピークです」

わぁ~、真っ赤な絨毯。

「三ツ石の紅葉、最高の日に当たったと思います」

奥には目指す岩手山が。

〇岩手山

紅葉しているのは、ナンゴクミネカエデ。

〇ナンゴクミネカエデ

この辺りは風の通り道。
ナンゴクミネカエデは強い風にも耐えて育つんです。

「朝晩の冷え、寒暖の差がこういう紅葉を作るんでしょうね~」

東北随一の紅葉と三ツ石山からの眺め。

嫋(たお)やかな山容を彩る秋の絶景です。

「はい、右手に小屋、見えてきましたね~?
 今日泊まる三ツ石山荘小屋です」

泊まるのは管理人のいない無人小屋です。

〇三ツ石山荘

今回はこの三ツ石山荘に泊まるところまでと致します。
次回は、二日目凄いバラエティーに富んだルートをを歩きます。