のたもた

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ブログふっかーつ!!
そんな訳で、書きたい事を書きます。

それだけです。

南の魔女クレア94

自作小説

紫色の服を着た女の人を良く見ると言われている場所が報告されました。
其の近くでは死体は発見されていませんが川が流れて居て其の川下には死体が流れ着いています。

警邏隊に案内されてアルガーとクレアと剣に鞭が付いた女の子の人形の人型と一緒に其の近辺を捜索すると一人の紫色の服を着た女の人を見つけました。
髪はぼさぼさで真っ白でクレアはフクロウ人間に魔力を使いすぎると髪が白くなると聞いたを思い出しました。

此の子は潜在的か或いは付けられたのか魔力を持っているかもとクレアは思って少し嫌な予感がしました。
其れよりも酷い匂いと其の女の人の雰囲気が妙にまがまがしいと言うか可笑しな感じがしました。

此の匂いはどこかで嗅いだ事があるとクレアは思いました。
そうだわ、あの空き家の事件で呪われて顔に酷いできものが出来た女のこの部屋もこんな匂いがしていたとクレアは思いました。

此の女の人は呪われているのだろうか?目が異様に鋭くクレア達が近づくとゴーウっと言う声を張っ知って威嚇しました。
クレア目掛けて飛んで来そうな雰囲気を察して剣に着いた鞭がビシッと音を立てて其れを阻止すると其の女の子は二、三歩程下がったのでクレアはつる草の紐を投げて其の女の人に巻き付けました。
女の人は其れをほどこうともがき始めました。

アルガーが其のつる草の紐で縛り付けられた女の人に近づいた時でした。
バチッと音がしたと思うとクレアの蔓紐が切られて一瞬でアルガーが其の女の手に持っていたナイフで胸を刺されました。

其れは一瞬の事でした。クレアは其の瞬間に悲鳴と共にアルガーに直ぐに回復の魔法をかけました。
何度も何度も回復の魔法をかけ続けながら悲鳴を上げ続けました。
其の声で人々が集まって来ました。
アルガーがゆっくりと膝から倒れて行きます。クレアは其れを見てまた悲鳴を上げました。そして回復の魔法をかけ続けました。
少しするとアルガーがはぁはぁと肩で息をしながら「あの女は?」と聞くのでクレアが見渡すとあの女がクレアが持ってきた剣に鞭が付いている人形の人型の剣に刺されて死んでいます。
クレアは人形がやっつけたわと言うとアルガーが苦しそうに「浄化を・・・。」と言うのでクレアは慌てて其の女の死体の傍に言って神官長から借りた杖で「浄化!浄化!浄化!」と叫んで杖を振ってアルガーの所へ戻るとまた回復の魔法をかけ続けました。
警邏隊の人が他の警邏隊を呼んで来る様に叫んで人々の中で警邏隊を呼んできた人が居て警邏隊の人はけが人を運ぶ馬車を手配してました。
アルガーを馬車に乗せる時にまたアルガーがかすかな声で警邏隊の人に神官を呼んであの女の死体を浄化させるようにと言うと馬車の中で気を失ってしまいました。
クレアは其れを見てまた悲鳴を上げながら回復の魔法を必死にアルガーにかけました。

馬車は時々意識を取り戻すのか肩でハアハアと息をし始めるアルガーと其れが止まると悲鳴を上げて回復の魔法をかけ続けるクレアを乗せて神官病院へついて急いで中にアルガーが中に運ばれました。
マドレとしグラートが直ぐにアルガーについて処置を施し始めました。

アルガーは何とか一命を取り留めた様でした。
後で解った事ですが凶器と刃の傷跡から見ると刺し傷は心臓に達してました。
即死で可笑しくない状態だったのをクレアが直ぐに回復の魔法をかけたので奇跡に近い状態で助かった様です。
もしクレアが回復の魔法をかけるのが数秒遅れて居たら助かってなかったそうです。

警邏隊の人が人に踏まれてボロボロになった人形を持って来てくれました。
3度程刺された跡があります。元が人形なので刺されても死なないで此の人形の刺した剣が相手の腹を二度程さして後は警邏隊の剣が背中を切り裂いて止めは倒れた所を警邏隊が刺した様です。
其の後はクレアがアルガーと一緒に馬車で其の場を離れたので人型人形は唯の人形に戻り見物人達に踏まれてボロボロになった様でした。

クレアもアルガーもまさかクレアの蔓紐が切られるとは思っても居ませんでした。
クレアの蔓紐は魔力を持った者には簡単に切られると言う事が解りました。
あの女を倒せたのはあの魔力を持った女は人型人形がさしても死なないという事に気が付かづに人型人形の剣の間合いに入った為に二度も刺されて油断が出来たために警邏隊に後ろから切られた事に在りました。
そして倒れた所を警邏隊によって止めを刺されたのでした。

其の女の持っていた凶器の刃物と其れまで見つかった幾つかの死体の死因の刃物の刺し傷と胸に一突きと言う殺害方法がが同じ凶器によっておこなれたと思われました。

此処は港町です。途中で引っかかって見つかった死体はともかく海に流れて行った死体の数は行方不明者の数と照らし合わせてもかなりの数になります。

総ての行方不明者が其の女の仕業で内にしても数十名は殺していると思われます。

クレアは神官長の所へ行って以前村で起きた酷い殺害行為も合わせて何故こんな酷い残虐な行為を平気で行える人が居るのかと聞きました。

神官長は「血」だと言いました。クレアは思わず「血?」と聞き返しました。

此の国は何百年に渡って色々な研究や歴史を資料を事細かにされてました。
其れによって魔女を含めて魔力の持った力を持った者は遺伝すると言う事が解っていました。
其れを「魔力の血筋」と「魔の血」と呼んで其れは親から子へと其の孫へと何らかの強さや弱さがあっても受け継がれるという事が解っていました。

其れと同じように病気の中にも親や祖父母や更にさかのぼっても同じ様な病気にかかると言う事も解ってました。
病気も環境によって大小の違いはあっても遺伝するという事も解ってました。

其れと同じように「凶悪な犯罪」を起こす者、残忍な殺戮を起こす者、性犯罪を起こす者、余りにも短絡的に殺人を起こす者もたどって行けば血縁に似たような犯罪を起こす者が居る事、或いは環境が違っても結局似た様は犯罪を起こす者が血縁をたどると同じあると言う事も解ってました。

其れは「悪の血」「悪魔の血」「混ぜては行けない血」と呼ばれていて身内にそう言った血を入れない様に気を付ける為に此の国では結婚するときに其々の家の3代前までの職業や病気歴を勿論犯罪を起こした物が居る場合は其れを書いて渡す事を義務付けられていました。

当然嘘を書く場合があるので其れを調べる事を職業としている人も此の国には居るという事です。

そう言った「悪の血」を持った人を増やさないためにもけっして「悪魔の血」「混ぜては行けない血」を絶やす為にも決してそれらの血を血縁を含めて本人が持っている人と結婚してはならないと言うのが此の国の暗黙のルールだったのです。

病気は治療すればある程度は治るが其の「悪魔の血」の持ち主は見た目は勿論人間ですから区別がつきにくく更に彼らは其れを見分けるのはとても難しいと神官長は言いました。

私達は常にすぐそばにそう言った血を持った人が居るという事を心にとめて注意を払って行かなければならないのです。
何故なら人の心は弱いので彼らに引っ張られて自分も悪に染まるからです。