初めの経路は都心に向かう方向なので車内は割合空いている

それでいつも座っているのだが今日は特に空いている気がした

座った場所がちょうど隣のシートと繋がる端

その境の谷間に何気に指を添えてみた

すると何か違和感を感じた

何か挟まっている気がする

谷間に指を滑り込ませると鋭利な感触があった

しかし指を切りそうにない部分もある

そこに指を引っかけて引き抜いてみる

出てきたのはお菓子のゴミ

ソフトキャンディの紙とアルミで作られたパッケージが薄く押しつぶされて刃物のように固められていた

さすがに通常の車内点検では見つからないだろう

こうやって引き抜いておけばゴミとして処分されるのだろうか

しかしゴミとわかっていて放置するのも気分が悪い

そうは言っても社内の物を手に取って持ち出すのも怪しく思える

最終的にゴミはゴミなのだから気づいた私が捨てようと思った

しかし電車を降りるときにはすっかり忘れていた

今頃は車内点検で見つかって捨てられているのだろうか