のたもた

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ブログふっかーつ!!
そんな訳で、書きたい事を書きます。

それだけです。

南の魔女クレア116

自作小説

クレアは其の日は魔女の城の外回りの掃除とあの魔女の城の塔の不思議な図書室から今度は挿絵が多くて文字が大きくて少なくて面白そうなのを探して其れを読んでみようと思って来ました。

クレアが本を探しているとどこからかかすかに人の声がします。
此処は人間は魔石を取った魔女しか入れないと聞いていたので何処かに人型何かが居て話をしているのかと図書室のあちこちを探って声のする方を見つけようと壁を叩いてみたり本棚に耳を当てたりしました。下に行く階段は在りますがそっちの方ではなさそうです。
壁伝いに耳を当てていると一つの壁だと思っていた所がすっと後ろに押されてドアノブの無い壁と同系色で見分けがつかないがよくみると小さなドアにも見える部分が押ささって開きました。
急な細い階段があるのでおりて行くとどうやら其処は塔とは別の場所の様ですが殆どが頑丈な石の壁で出来ていて叩いてもびくともしません。
其れでも人の声は前より大きくはっきりと聞こえました。
細い廊下の様な所が在ってドアがあります。

人の声は其処から聞こえて来るようでした。クレアがドアをそっと開けると間違いなく声は此の部屋から聞こえてきます。
だが其の部屋には誰もいません。中は鏡が幾つかあるだけですが間違いなく声は此の部屋から聞こえているし更に此の部屋のどこからか聞こえてきています。

どうやら男の人と女の人が言い争っている様です。
クレアは此れほど酷い罵りあいをしているのを聞いた事が在りません。確かにボルアートが怒鳴っている声が聞こえてきてはいましたが其れに負けじと反論する女の人の酷い言葉を聞いた事が在りませんでした。
其れは明らかに女の人が男の人をののしっている声でした。「最低!ばかじゃないの!何で何でも同じことを言わせるの!」ぼそぼそとした男の人の声が聞こえます。「謝んなさいよ!」「いい加減にして!」またぼそぼそと男の人の声が聞こえます。

クレアは人型の何かが夫婦の形で此の城に居て言い合いをしているのかと思いました。
そこでクレアは壁をドンドンとたたいてみました。
すると声がピタッと止まりました。

「お兄ちゃん、何が音がしなかった?」と女の人の声が聞こえます。男の人が「壁を叩いている音がした」と言ってます。
其の声に聞き覚えがあります。アルガーの声に似ている様にも思えますがアルガーが此の城の来る事は出来ません。
其れでもクレアは「貴方達はどこに居るの?兎に角今は此の城の主は私だから私の目の前に出て来なさい。」と言いました。

一瞬間が在って「クレア?クレアは今帰って来てたの?」とアルガーの声がします。
クレアが「アルガーなの?どうやって此の魔女の城に入って来たの?」と言いました。

アルガーが言うにはアルガー達は度ピンクの館に居ると言います。クレアは自分は魔女の森の魔女の城の中に居ると言いました。

アルガーの妹が兄と二人だけの重要な話をするときは人に聞かれたくないので度ピンクの館のクレアの寝室の隣のクレアの部屋の中のクローゼットの隣にある衣装合わせの部屋でするので其処に居ると言いました。
クレアは魔女の森の魔女の城の中の鏡が幾つもある部屋に居て人の声が聞こえたので声をする方を探したら魔法の図書室の壁の一部がドアになっていて其処から此の鏡だらけの部屋に来たと言いました。

クレアはどうやらその部屋と此の部屋は繋がっているのか声だけが聞こえる様だと言いました。
アルガーの妹が鏡に近づいて声をだすとよりはっきり聞こえました。
どうやら鏡を通して声が聞こえる様です。

クレアは何を喧嘩していたの?と聞くとアルガーの妹が自分の分も今日のおやつのケーキを食べてしまったと言いました。アルガーが今日は夕方にならないと帰って来ないと思ったからと言い訳をしてます。
アルガーの妹が何時もそう言って自分の分のケーキを食べてしまうのだと幾ら注意をしても反省もしないで同じことをくりかえすのだと言いました。

アルガーが「魔法の図書室ってクレアが作った図書室の事?魔法の図書室と言うから何か別の図書室かと思った」と言うのでクレアは塔の中に魔法の図書室が在って本がびっしり在って其処は何と誇り一つなく昔の儘の本棚が其のまま在って魔力が強すぎるのか本が浮いていたりする不思議な所だと言いました。そしてそれらの本は魔法使いや魔法に関しての本があるみたいなのだけど古語で書いてあるのじゃなくて更に古い古古語で書いてあるので読めないのよ。
其れで大変なんだけど其れでも1冊ずつ読んでみようと思って読んでいるの。今日は新しい本を取りに来て貴方達の喧嘩している声を聴いたのよ。と言いました。

アルガーが其の本に興味って読んでみたいと言いました。

クレアは2冊ぐらいなら肩掛けカバンに入れて龍に乗って持って行ってあげるわと言うとただし今日だと城の外の掃除をしに来たので掃除婦の格好をしているけど其れだと嫌なら3週間後になるけどと言うとアルガーは其の服装でかまわないと言うのでクレアは適当に2冊を選ぶと其れを抱えて龍を呼ぶと度ピンクの館の裏庭でアルガーと待ち合わせてアルガーに其れを渡しました。
其の時にアルガーの妹にもう2度と彼女のケーキを食べないと約束させてと言うので其れを条件に其の本を渡すとアルガーは喧嘩を聞かれたのが恥ずかしかったのか少し照れながらも直ぐ持って来てくれたことに礼を言うとクレアも偶に海を渡って風に吹かれたいときもあるから気分転換になったから気にしないでと言って其の日は解れました。

其れよりも血の繋がっている兄弟はあれだけ言いたい放題を言えるのだと二人の関係の普段見せない一面を見た事が驚きました。

其れで最初は夫婦げんかで夫の浮気がバレて怒られているのかと思ったと言うとアルガーは妹は昔から何時もあんな感じだと言いました。

クレアはピェールお兄様ともウィルお兄様ともボルアートともそんなあんな喧嘩はした事が在りません。

クレアは其の事を言うとアルガーはクレアも此の間怒った時はもっと怖かったと言いました。

ふと考えてクレアは「私は理論的に言って行くタイプだから」と言うとアルガーはそっちの方が追い詰められて怖いと言いました。

クレアは其れは良い事を聞いたわ。此れから其の手を使うわ?と言うとアルガーが誰かと喧嘩する予定なのか?と聞くので「あのドラゴンやろうとフクロウやろうは一度とっちめてやろうと思っているの」と言うとアルガーは彼らはとてもいい人たちで力があるのに人間の味方で素晴らしい人達だから虐めないで欲しいと言いました。

クレアは虐められているのは私なのよと何時も酷い扱いをされているのよ。だからいつか何倍かにして返してやろうと思っているの。彼らの思い通りになってやらない事からまず初めて居るんだけど、今は其の程度で自分の力が無いから我慢しているけど何時かはギャフンと言わせてやるわと言いました。

其れだけ言うとクレアは此れから夕食を作らないと行けないからと言うと龍に乗って帰って行きました。

アルガーは城の庭掃除をしたり夕食を作ったりする其れでもドラゴンやフクロウ人間に言わせるととてつもない魔力の持ち主なのにこうやって気さくに本を届けてくれる魔女のクレアを複雑な気持ちで見送りました。