もえーん

永いお別れ

日記

本日の午前中に、猫が死んでしまいました。


いつも通り、猫は娘の布団の中で眠り、朝に娘がおきたときには生きていたようなのですが、前日までテスト勉強で夜中過ぎまで起きていた娘が二度寝をして、昼前に目が覚めると、もう息がなかったようです。

わたしは用事があってちょうど娘の学校に出向いて会議をしていたのですが、猫が死んでいると泣きながら娘が電話をしてきたため、途中で退席して帰宅をしました。

すでに死後硬直が進んでいましたが、半開きの目を何とか閉じさせ、手足を少し丸めておきました。
冬なので、すぐに腐敗をする心配はありませんが、放置するわけにもいきません。段ボールで安置場所を作り、板氷を買ってきて底面に置き、その上にタオルをしいて猫を寝かせました。計ったかのようにジャストサイズで収まってくれました。

それから父を迎えに実家まで行き、亡骸に対面させつつ、火葬の手配。最近は、ワンボックスの車の荷室に焼却炉を積むという力技の改造を行い、自宅までその車が出向いて、その場でお別れと火葬をやってしまうというスタイルが増えているようなのですが、なんとなく落ち着かない気がしたので、すぐ近所にあるペット用の普通の火葬場に連絡をしてみました。明日は既に予約がいっぱいとのことだったのですが、朝の10時であればなんとかすると言ってもらえたので、即決。

すでに夕方だったので、カレーを作って全員で食べ、父を車で送り帰しつつ、途中で犬の散歩をして帰宅を致しました。

犬は、猫のケージの周りをウロウロとしながら「あれ?ねえアイツはどこにいったの?」とキョロキョロとしていました。そして段ボールに収まった猫を見つけると、段ボールの中にまで入っていき「なんだ、いるじゃん。でもなんで動かないの?大丈夫なの?こいつ」と段ボールに出たり入ったりしています。

犬も、何か異変があったことをちゃんと感じているようです。

レスキュー当初、犬くんは初めて人間以外のものが身近にやってきてパニックとなり、大騒ぎをしていました。でも2週間もする頃には、ひとつの犬用ソファーに二匹で押し合いながら寝ていたり、横に並んで一緒に餌を食べたりと、すっかり仲良くなって楽しい生活になっていたはずなのですが、僅かひと月でそんな生活も終わってしまいました。火葬場がOKならば、あしたは犬も連れて行こうと思います。

火葬となる明日が、猫が我が家にやってきて、ちょうど一か月となる日。

あっという間の一か月。

痩せた体で寝床の娘の部屋からリビングにやってきて、朝昼夕と動いていく暖かい日差しにあわせて少しづつリビングを移動し、目を細くしながらうつらうつらとしていた姿が忘れられません。

もう少し診察のペースを上げて、あと数日早く造血剤を投入していれば、食が細くなった時に直ちに流動食を強制的にあげるようにして体力を保てば、他に何かやるべことをやっていれば、もしかしたら回復できたのかもしれません。獣医も驚愕するほどに酷い状態になっていたお尻も、驚くほどの回復をしていたのに。

とても残念です。

父を迎えに行く前に、通っていた動物病院に猫が死んでしまったことを伝えに寄ったのですが、獣医さんに猫の死を伝えると、眉間にしわを寄せて大きくうなだれ、言葉を失っていました。
ボロボロの状態で連れ込まれた猫が、急展開で回復と悪化をしていく中で、丁寧に対応をしてきてくれたと思います。昨日も、追加の処置をしたいので連れて来て欲しいと、わざわざ電話をかけてきてくれました。恨むようなことなど、なにもありません。

直接的な死因は、極度の貧血による酸欠状態からくる窒息死ということになります。酸欠状態で朦朧としながら、いつも通り娘と一緒に暖かい布団で眠り、なにもわからないまま、特に苦しむこともなく消えるように死んでいったのだと思います。そういう意味では、幸せに命を閉じることが出来たとも言えるでしょう。


明日の朝も、犬くんは「ねえ、こいつどうしたの?遊ばないの?」と猫の収まる段ボールの周りをウロウロとするのでしょう。


今日はお酒を飲まないつもりだったのですが、少しだけ飲んでしまいました。
駄目だな。


残念です。

  • もえーん

    もえーん

    2022/02/28 01:05:01

    泣かせてしまい、すみません。
    悲しいとか、寂しいとかいうよりも、ただただ残念です。

  • ・とんとん・

    ・とんとん・

    2022/02/27 08:54:54

    もえーんさんの日記で、すっかり猫ちゃんと会った気になっていた私。
    泣きながらこちらを読みました。
    お嬢さんも自分のもとで猫ちゃんが亡くなって、それに気づいてどれだけ動揺したことか。。。
    犬くんも事態を飲み込むのは少し先になるのかな。

    手を尽くしても、ダメな時はダメ。
    「ペットは飼い主さんのもとにいようと思う間はいっしょにいてくれる、そう思ってください」とうちのお世話になっている獣医さんに言われたのですが、ねこちゃんはきっととても幸せな気持ちでこのひと月をくらし、安心して旅立てたのだと思います。頑張ってくれていたものね。

    あの車に焼却炉をのせてやってくるペット葬儀屋さんは、便利そうだけれど
    でも、うちもあれは選びませんでした^^;
    連れていけるペット葬儀場があるならそのほうがいいって思って。