日本百名山 ~ BSプレミアム ~ ①
こんばんは!23日(土)は、北海道では所により雨が降り
雷を伴う所がありますが、次第に天気は回復に向かうでしょう。
東北や東日本は晴れる所が多くなりますが、東北から北陸では午前中を中心に、
関東では夕方から夜の始め頃を中心に雨の降る所がありそうです。
西日本は雲が広がりやすく、九州では昼頃から所により雨が降る見込みです。
南西諸島は曇りや雨となり、雷を伴う所もあるでしょう。
長野県のほぼ中心に広がる美ヶ原へ。
春に向かって刻々と変わりゆく雄大な高原を旅します。
風
雪
白銀の世界
標高2000mの展望台
遮たるものの無い 天空の峰々
春の光きらめく高原へ
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長野 美ヶ原
松本市郊外にある三城(さんじろ)牧場から旅はスタート。
ガイドさんだ。
おはようございます。
〇登山ガイド 植松晃岳さん
「おはようございま~す。
登山ガイドの植松です。
よろしくお願いしま~す」
早速ですが美ヶ原の魅力ってどんな所ですか?
「広くて、高くて、そして眺めがいいことです。
特に空気が澄み切った冬は凄い魅力が一番いい季節です。
さぁ行きましょう」
美ヶ原一泊二日の旅。
登山口から百曲(ひゃくまがり)の急登を登って高原へ。
北にある山小屋へ向かい、雪や星空を観察し、一泊。
二日目、牛伏山(うしぶせやま)で御来光を拝んで
雪原のパウダースノーを楽しみます。
そこから西へ、アルプス展望コースを辿(たど)って、
最高峰の王ヶ頭(おうがとう)。
その先の王ヶ鼻(おうがはな)で絶景を堪能。
下山は来た道を戻る、雪山初心者向けのコースです。
*撮影:3月上旬
午前8時出発
植松さんはガイド歴30年のベテラン。
美ヶ原の自然に詳しい山の案内人だ。
登山口から10分くらい登って来た。
「はい、こっから登山道が~、本格的になりますけれども、
え~と、雪がだいぶ出てきました。
ここではあの、チェーンスパイク付けましょう」
<山旅スタイル>
〇チェーンスパイクの使い方
チェーンスパイクを使うのは初めてなんですが。
「チェーンスパイクはですね~、こうやって見れば分かりますけど、
足の裏にチェーンとアイゼンのような爪が付いています。
で、これを靴に付けることによって~、
え~、こういった雪と氷のミックスした斜面では
非常に滑らなくて安全な、え~、道具です」
付け方は?
「はい、まず爪先を入れます~。
真っ直ぐきちんと入れますね。
そして後ろに踵(かかと)のゴムを引っ張って、上まで入れます。
それで止めます。
これでもうチェーンスパイクが装着出来ました」
チェーンスパイクを着けて出発。
歩き方のコツとかあるんですか?
「一歩一歩ずつ、え~、足に重心をかけて
全部、え~、爪が刺さるようにフラットに置くことがコツですね」
地面にしっかり爪を食い込ませて進むんだな~。
この辺りは凍ってますね~?
「こういった所はとても危ないので注意して歩きましょう」
チェーンスパイクで氷を踏み付けるようにして、じっくり登って行こう。
登山道に沿って川が流れてる。
「は~い、あの氷を見てくださ~い」
あ~、岩に大きな氷がくっ付いてる。
「え~、沢の水がですね~、飛び散って~、あそこで凍って~、
また今溶けかけています~」
厳しい寒さで飛沫(しぶき)が凍って、氷柱(つらら)のようになったんだ。
「で~、ここから~百曲の急登が始まり、
え~、こっから美ヶ原に向かって登ります」
百曲っていうくらいだから、急な九十九折(つづらお)りが続くんだ。
あれ?この辺りは雪が殆(ほとん)どありませんね。
「特に南斜面なおで陽が当たって、この部分は雪融けが速いです」
もうすっかり春の陽射しなんだ~。
「あ~、ちょっとあそこ見てくださ~い。
ちょっとね~、凄い大きな木がありますね~。
ちょっと近づいてみましょう」
あ~、大きいですね~?
「は~い、これはね~、ダケカンバです~」
凄い太いな~。
〇ダケカンバ(岳樺)
「はい、しかもですね~、これだけ太くて~、
え~、根元の上から~、6つに枝分かれしてますね~。
これは多分、百年以上経ってるかもしれませんよ」
へぇ~、そんなに~。
空に向かってまるで根っ子を伸ばしているように見える。
厳しい自然の中でダケカンバも懸命に生きてるんだ。
「ここにいいダケカンバが落ちてる」
何ですか?
「は~い、これがダケカンバの皮ですよ」
皮?
「ほら~、美しいでしょ~?」
昔の人は手紙を書く時、これを便箋として使っていたらしい。
ピッ♪ピッ♪
百曲の急登を登り始めてから1時間半
「は~い、あそこに見えてきましたね~。
あの大きな岩、ずうっと見えますけれども、
あの大きな岩の上が、美ヶ原ですよ。
もう少しです」
冬枯れの笹原の中を進んで行く。
標高は1900mを超えた。
「は~い、え~、台上(だいじょう)に着きましたよ~」
わぁ~、ここが美ヶ原か~。
南北8km、東西4km程。
広い草原がどこまでも続く。
〇南北8km東西約4km(美ヶ原観光協議会)
高原は緩やかな起伏を描いて広がっている。
さて、北にある山小屋へ向かおう。
今回は山小屋へ向かう最中までと致します。
次回は山小屋に到着するところから始めます。