ガラクタ煎兵衛かく語りき

大麦小麦②

日記




今朝はびっくりした
いきつけの立ち食い蕎麦屋で天玉そばを注文し1700円を請求された
なんでも、どこの蕎麦屋も同じ状態だそうだ

気を取り直して出社し、午前の業務をなんとかこなした
お、もうすぐ昼休みだ
今日も元気だ腹が減る。蕎麦は滅茶苦茶消化がいい
昼は何を食べよう?蕎麦はちょっと懲りた
ここは普通にラーメンだろう
よし、12時だ


社裏にある、たまに行くラーメン屋、三崎軒
そこは特に美味い店という訳ではないが、早くできるので早めに戻れる
そこにしよう

店に入った。お?いつもと違う。客が誰もいない
ビジネス街裏の昼時なのに

慎重に辺りを窺いながら、いつもの<タンメン・半チャーハン>を頼もうとする
いや、ちょっと待て、私だって学習をする
今朝みたいなことが再び起こらないともかぎらない
お冷を飲みながら壁に貼ってあるメニューを確認した
水を嚥下する神経が一瞬凍り付いたので、軽くむせた



《お品書き》


〇麺類

三崎(醤油味)ラーメン     時価
塩ラーメン           時価
みそラーメン          時価
天津ラーメン          時価
タンメン            時価
チャーシューメン        時価
スタミナラーメン        時価


(各種大盛は1000円増し)
麺の硬さ(バリカタ、硬め、普通、柔らか目)選べます
背脂の量(無し、少し、普通、多目、タップリ)選べます
トッピング各種取り揃えています



以下省略
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なんだ?時価って?

時価って、、、、




怖いからチャーハンはあきらめて
タンメンだけ頼んだ
幸いなことに料金は前払い制だった
たまに来た珍しい客を喜ばせようと、破顔一笑の店員のおねえさんは
愛想良く厨房に向かって「タンメン一丁、お勘定!」と叫んだ


店の奥から地の底から響いてくるような重低音が人の声を借りて私の耳に届いた

【4800円になりま~す】




午後の仕事をどうやってこなしたのか覚えていない
帰路に着き、家に帰った私を待っていたのは、妻からのSFみたいな話だった