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日本百名山 ~ BSプレミアム ~ ①     

レジャー/旅行

こんばんは!17日(金)は南西諸島から九州南部で曇りや雨の見込みです。

北日本は曇りや雨となる予想ですが、その他の地方は概ね晴れるでしょう。

訪れるのは絶海の孤島、八丈島にある二つの火山。
三原山と八丈富士です。

皮を遡り
 山頂を目指す
コケむした美しい沢
滝にかかる虹
眼下に広がる絶景

            絶海の孤島 2つの火山
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              三原山 八丈富士

東京都心から南に290km。
伊豆諸島の一つ、八丈島。
鳥も通わぬと歌に詠まれた絶海の孤島です。
瓢箪の様な形をしたこの島には二つの火山があります。
ヒョウタンの下の部分、島の東側にあるのが三原山。

〇三原山(東山)(701m)

十数万年前の噴火で出来た古い火山です。
一方、ヒョウタンの上の部分、西側にあるのが八丈富士。
一万年前程前に出来た新しい火山で、江戸時代の初めにも噴火しています。

〇八丈富士(西山)(854m)

最初に目指すのは三原山。
近くの港で案内してくれる方と待ち合わせ。

〇海洋冒険家 八幡暁さん

海洋冒険家の八幡暁(やはたさとる)さん。
世界中の海や川をカヤックで巡(めぐ)っています。
その出発点となったのが、ここ八丈島でした。

「僕はずっともう25年ぐらい前から、ここに海に通っていた場所なんですけど、
 川がいっぱい流れてるんですね。
 で、そこの沢筋を歩きながら、島の暮らしがみえるような、
 まぁ登山だったらいいなと思います」

今回は一泊二日で二つの火山に登ります。

1日目

一日目は三原山。
藍ヶ江港(あいがえこう)からカヤックで唐滝川(からたきがわ)の河口へ。
そして川を遡(さかのぼ)り、三原山の頂を目指します。

2日目

二日目は八丈富士。
急斜面を登り、火口の中にある浅間神社(せんげんじんじゃ)へ。
その後、お鉢を巡(めぐ)り、八丈富士の山頂へ。
自力でルートを探す必要がある上級者向けのコースです。

*撮影:4月中旬

*許可を得て撮影しています

「よし、じゃあ行ってきますね~」

午前8時、藍ヶ江港を出発。
三原山へと続く唐滝川の河口を目指します。

「八丈島ってこう火山が噴火して出来た島なんだけど、
 ちょうどここに~、何回も噴火してんのが良く分かるんですね~」

この崖、度重なる噴火によって、溶岩や火山灰が積み重なっています。

「今回のメインになる川が、ちょっとね川に見えないんだけど、
 この谷筋を行きます」

〇唐滝川

「唐滝川っていうね、あの三原山まで沢筋を登って行きたいと思います」

空からでは確認しきれない謎めいた川を辿(たど)ることに。

〇三原山

河口近くの海岸に上陸。

唐滝川へと向かいます。

「よいしょっ」

とはいえ、水の流れがなかなか見つかりません。
でも、よ~くみると、岩の上に僅かに水が。
実はここが唐滝川。

〇唐滝川
 ↓
 空

唐の部分は空(から)の意味だったともいわれています。

「まぁ流れてくる途中でも切れずに染み込んだりして、
 多分下まで降りて来てないじゃないかと思います」

「これじゃ染みちゃうよね~?
 こういうのとね、もう雨が降ってるの」

*許可を得て撮影しています

「はぁはぁ、いいですね~、綺麗で~。
 綺麗綺麗」

八丈島に人が住み始めたのは、縄文時代だとみられています。

当時の人々にとって自然豊かなこの絶海の孤島は、
神秘の島に思えたことでしょう。

島には今も秘境の雰囲気が色濃く残っています。

「まぁ畑が出てきた」

え?畑?

「国内でほぼ独占しているフェニックスロベリニーっていうこっちの産業の一つ」

〇フェニックス ロベリニー

観葉植物、フェニックスロベリニー。
ヤシの仲間で100年前東南アジアから持ち込まれました。
今も国内生産の90%以上が八丈島産です。

唐滝川の川沿いに八幡さんが人生の第一歩を踏み出した集落があります。

〇樫立(かしだて)

ここ樫立を初めて訪れたのは25年前のことです。
当時大学生だった八幡さんはこの地に住む漁師に
弟子入りしたいと頼み込みました。
モリ一本で魚を仕留める姿に憧れたからです。
しかし断られ、途方に暮れてしまいます。
そんな八幡さんに救いの手を差し伸べたのが笹本訓司(ささもとみつもり)さん。

〇恩人 笹本訓司さん

家に居候させ、海のことを教えてくれました。

「潜ってモリで魚突けるって、そんな人いるの~?っていうぐらいですよね。
 ほんとに何も知らないただの大学生。
 町の暮らしより、人がこう自然の中でどう生きてるか?って凄い興味を持った。
 人生が全く変わってしまった場所です」

「はい」

男性の方「どうもです」

「おはようございま~す、はっは」

今は亡き、笹本訓司さんの後輩で当時八幡さんを
指導してくれた笹本守彦(ささもともりひこ)さんです。

笹本さん「唐滝川ってあるじゃない?
     あそこの崖にさ~、椎の木の細い木が横になってんだよ~。
     でね、危ない所程、素晴らしい椎の実が、あっはっは」

「あっ、なっている」

笹本さん「秋は椎の実採りながら」

「あ~~~」

笹本さん「登って行くという」

「なるほど~」

笹本さん「うん」

笹本さん「これ、こういうのがさ」

「あ~」

笹本さん「あの~、風で飛沫(しぶき)がかかる訳だよね。
     滝の飛沫が」

「滝の飛沫がね」

笹本さん「これにこう氷が付くんだよ」

「あ~~~」

笹本さん「それを俺らはキャンディだってたよ」

「あ~~」

笹本さん「味も無いまま」

「味わったり」

笹本さん「はっはっは」

ここで山旅スケッチ。

今回は昔の懐かしいことを八幡さんと笹本さんで
語り終えましたところまでと致します。
次回は命を救うあしたばの紹介から始めます。