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日本百名山 ~ BSプレミアム ~ ②     

レジャー/旅行

こんばんは!2日(土)は、日本の南を北上する台風4号が沖縄本島に接近する為、

南西諸島や西日本の太平洋側では雲が広がり、雨や雷雨となる所が多いでしょう。
沖縄や奄美では、土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水や強風、
高波に注意、警戒してください。
西日本の日本海側から東日本は概ね晴れるでしょう。
午後は所によりにわか雨や雷雨がある見込みです。
北日本は晴れ間があるものの、雲が広がりやすいでしょう。
一方、南シナ海の台風3号は北上を続け、
4日には華南で熱帯手気圧に変わる見込みです。

芽吹きの季節
険しい岩場を越え
間近に望む
 雄大な富士山
岩尾根に咲く
  貴重な花々

             緑輝く富士絶景の峰
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               王岳・鬼ヶ岳

*この番組は2021年5月に放送したものです

*撮影:4月下旬

〇大内征さん

山岳雑誌や山のガイドブックなどで活躍する作家、大内征さん。
WEBでも富士山の眺めを楽しむ旅を紹介しています。

前回中道往還までの紹介でした。
今回はこの道を通って山梨県の甲府にもたらされた物についての
紹介から始めます。

<山旅スケッチ>
 山を越えた生魚

江戸時代この山を越えて、遥々(はるばる)海から運ばれた物。
それは、鮪(まぐろ)などの生魚(なまざかな)。
中道往還は、駿河湾と公布を結ぶ二十里、80kmの街道でした。

*静岡県立中央図書館 蔵

〇生魚運搬図 個人蔵(山梨県立博物館 画像提供)

夏でも涼しい富士山麓を通り、御坂山地を越えて甲府まで馬で一昼夜。
かつて魚屋が軒を連ねた魚町(うおまち)。
ここに集まった魚は晴れの日の御馳走になりました。
生の魚を美味しく食べる工夫が凝らされ、
甘いタレを付けた寿司が、今も老舗で受け継がれています。

街道に建つ石碑、底に刻まれた俳句が往時を偲(しの)ばせます。

〇生魚

生魚の二十里走る不如帰

「この道を通ることによって、こういう生魚を運ぶことが出来たということです。
 まぁそういう歴史的にも大事な場所だったんですね」

御坂山地を越えて海の幸を山国に届けた峠の道です。

この先は稜線を辿(たど)り、王岳へ縦走。
あの三角の頂を目指すんだ。

〇王岳

標高は1300m程、随分登って来たな~。

「ちょっと新緑の葉の大きさがね、この辺はちょっと小っちゃいですね」

この辺はまだ芽吹いたばかりなんですね~。

「あっ、ここにねちょっとこの季節ならではのものがあるんで、
 ちょっと見てみてください」

〇ミズナラ

ん?小さな葉っぱ?

「これミズナラなんですけれども、じゃん」

スマホにクリップの接写レンズを付けて。

「お~」

カシャッ♪

カシャッ♪

「どうです?」

うわっ、産毛(うぶげ)みたい。

「ね?毛が良く見えますよね?」

この毛が葉を食べる虫などから、若葉を守ってるんですって。

「成長する過程の中で、徐々に見えなくなってきます。
 今の時期ならではの産毛ちゃん」

標高は1500mを超えた。
この辺りはまだ芽吹いてないな。

「標高が高いので、ちょっと新緑を追い越しましたね」

岩や木の根が剥き出しになってる。

「ちょっと登りにくい所が多いですよね?やっぱこの急登は。
 手が掛かる所と足が掛かる所を、
 しっかり確保してゆっくり上がって来てください」

は~い。
標高差100m程を一気に登る。

あ~、30分かけて急な坂を登り切った。

〇王岳(1623m)

「はい、お疲れ様で~す。
 王岳の山頂に到着で~す」

やった~。

「ね~、急な登りのご褒美がこれです」

素晴らしいですね~。

「裾野が広い。
 このすそ野の広さを見て欲しかったんですよね」

東西40km程、富士山の広~い裾野が一望だ~。

「北から見た時のこの末広がりな感じが、
 一番美しく見えるんじゃないですかね~。
 ずうっとずうっとずうっと広がってる感じがね、
 この山に来るとその様子が分かりますよね~」

とてつもなく大きな裾野を

これでもかと

美しく広げる富士山が

ただただ眼前にある

飾るものは何もない

むき出しのような姿に

ぼくはいつも圧倒されてしまう

           大内征

〇西湖

麓に見えるのが西湖、今日はあの畔(ほとり)に泊まる。

夕方、キャンプ場で手際よ良くテントを立てる大内さん。

「よしっ、じゃあ次は焚き火の準備をしたいと思います」

今回は焚き火の準備をする前までと致します。
次回は焚き火の楽しみ方の紹介から始めます。