秘密のメールで君との約束
人目を気にしながらも
そんな時間を楽しむ二人

二人だけの時間は秘部屋で
誰にも邪魔されずに過ぎて逝く
あぁ欲望に流され あぁ汗に紛れ
試し合う喜びは尽きないけれど

限られた時間の中で
夕闇迫る街並みに帰宅を急ぐ人の群れ
このまま二人で何処かへ行こう
二人を知らない場所へ

二人肩を並べ寄り添い歩きたい
そんな叶わない夢を口にするけれど
交わした口づけも握った手からも
もう、離さない 離れたくない
時計の過ぎる刻を止めてしまいたい

お互いに別の顔を持ち生活しているのに
後ろめたさは今は無い

越えてはならない線の向こう側
いつか帰れなくなる
君だけいれば全てを失ってもと
夢を見続ける毎日

君の誰かと比べ
差をつけたくなる自分を愚かに感じ
本当に大切なのは君だけなんだと
何杯呑んでも酔えずに泣いた

もう帰したくない、離れたくない
このまま、二人を知らない街で暮らそう
そこで、そこから始めよう

君を泣かせたくはない
それなのに君を独占していたい
僕だけを見ていて欲しい

あぁ夏の終わりに
日焼けの後のような火照った身体は
やり場のない心はさまようばかり

もう若くは無いと
過去を振り返り
こんな、オバサンになっちゃって
君は言うけれど
これから先、また後悔し続けるの?
二度と帰れない今を僕は君を愛するよ

けして飽きない愛がある
忘れない思い出作ろうよ二人で
まだまだ、試し合う時間はあるはずだから
二人は思春期のカップルのようだと
笑いまた会う約束をして街に消えて行く

秘密のメールで、
ありがとうの言葉
胸の奥が熱く燃えてはじんわりと消えていく