すきな女のためにお茶
中国茶Jasmineっていう中国茶専門店が近所にあるんだけど、商売っ気がなくて、人が少ない。その割に雰囲気がよい。中国茶の茶器一式がそろっていて、本格的にお茶を点ててくれ、いたれりつくせりな雰囲気を味わえる。店員さんとお話できるお店ではないのだけれど、話しかけられるから話してみたら私が訪れた時の店員さんは中国人で、ジャッキーチェンが好きってゆってた。中国人もジャッキーチェン知ってるんだなと驚いた。昨今の若い人はもう知らない大スターだと思ってた。もしかして年寄りに気を使ってそんな昔のスターの名前だしたのかと最近若い人に気を使われるようになってほんと人生ももう終わりじゃないかと思うからあんまり気を使わないでもいいのよって思ったりするから本格的に年取ったんだな~と思ったりする。十歳サバ読よみできる人もいれば、「こいつにゃジャッキーの話しときゃいい」とおばあちゃんに間違えられる私みたいな人もいるなんて。あんまりだ。私そこまでおばあちゃんじゃないのよ、とキレたらいいのか。ミニスカートにリボンに星のついたぶりぶりファッションしたらもう通報されてまう。冗談じゃなくて本当に。美観より信念を大切にした結果、落ち武者系女装してる世捨て人みたいに通報されてしまう。オシャレどころか警察事案。外見だけで物騒だなんて切なすぎる。10歳サバよんでもバレてない童顔に生まれたかったな。ほんとにそう思う。この年で冒険したかわいファッションしたら通報される人も世の中にいるというのに。
それはさておき、ジャスミンそこで売ってる楊貴妃のために作ったお茶みたいなのがあって、お姫様気分を高めてくれることうけあい。しかも味が最高だった。さすがお店で一番いい値を張るだけあった。玉露にもせまる美味しさだった。好きな人のために作ったお茶が、今でも伝説とともに残っているなんて、時を超えて愛って素敵だなと思ったりする訳ですが、お茶がすぐに冷めてなくなってしまうように、愛もすぐ消えてしまうのは世の常みたいだ。どんなに強く大切にしていたってエドガーのメリーベルみたいに。そういう悲しい話だけ真実味がある。