耳をすませば
ジブリの耳をすませばで一番かっこいい天沢君。天沢君。この天沢君ってどうなんですか。私いつもこの天沢君と雫がなんだそりゃって思ってる。傷つくこと平気で言っておいて「あれ、そんな事言ったっけ」みたいなシーンでもう私の心は閉じた。ってなる。だからもう、それ以降雫が天沢君にドキドキしてるシーンで「凄い。心がひろい。雫は優しい。雫は天沢君の悪いところよりいいところをよく見ていて、そして天沢君の長所をきちんと受け止めて天沢君を尊敬してるんだ」と感動。雫の人の良さに、おばはんは大感動。なんて綺麗なピュアな純愛な物語なんだ~~~ともう地獄の底からギャ~~って驚喜の雄叫びあげたい気分になる映画です。(※地獄の亡者のうめき声じゃないです。)
私だったら嫌な事言われた時点で、「やな奴だ」って色眼鏡で見る。でも雫はそんな事しない。雫は体当たりで天沢君の人間性を否定せず、一面だけでなく、時間をかけて人を理解をし認めて関係を温めていく。雫の長所をよくみて、短所をすぐに忘れる力は凄いなと思う。短所には目をつむるというか、雫だって「やな奴やな奴」って長い時間怒ってる位怒ってたと思うんだけど、そんな事すぐ忘れて、短所より長所で人を好きになれる。雫は本当に素敵だ…と私も思う。おじいちゃんと同じアクセントで「素敵です」ってほめちぎりたい。雫って杉村からも告白されているし、いたって普通の女の子、みたいな感じですが、モテモテです。モテ期でしょうか。人生大体いつもそんなもんなんですか普通の綺麗な女の人って。全然そこらへんの感覚わからない(泣)天沢君って「もしかして記憶障害なんじゃないか」といつもこの映画みながら考えてしまう。言った事覚えてないのとか、好きで仕方ないはずの雫を無視するところとか(もしかして脳になんらかの問題があって、雫を視認できていないんじゃないか)と思った。結婚を申し込む人を、最初無視するってどういう事なの。無視しておいて結婚を申し込むってどういう事なの…って私は「えええ???」っていつも軽く混乱するんです。せめて目配せくらいしないんかい?と冷たさにゾっとするんだけど、それ私がおかしいのか。雫の立場にたったらすごい傷つくと思ったんだけど。という風に、このアニメで天沢君という男の子に雫がひかれていく物語に、いつも「この雫ちゃんは本当にでかい。器デカイ」と思ってばかり。どっちかというと、メソメソしたりじめ~~~っとしたややブスいゆうこ、女々しさを隠して男の子から恥ずかしくて逃げちゃうゆうこちゃんという女の子のほうが私は理解しやすいかなと私は思った。雫みたいにカラっとしてサッパリしていて、人の長所をきちんと認めている女の子。そんな女の子だからこそ、ゆうこが好きな杉村ですら、雫の事好きなんだなと思う。ゆうこちゃんみたいに全然モテなくてでも可愛い自分も好きででも自分は可愛く無くてでも恋愛はしてしまうのだ…みたいなどうしようもない脇役、しかもちょっとブスい感じの女の子って、まぁ男の子からしてみれば「ちょっとな」って思うのか…(涙)そんな女々しさ全快な女子中学生にも雫って差別なく優しいし気持ちに寄り添うし、凄い素敵だ~。やっぱり雫が素敵だ~~~。番長感がすごい。ドンと任せとけ感がすごい。雫のボス感が凄い。もし私の好きな男の子が自分じゃなくて雫が好きって言ったら、「雫だったらいいかな」って思ういい奴。いい女の子。っていうか、皆の裏番長、って感じが凄い。雫のなんていうか、ガキ大将感というか、女番長感が凄い映画で、そんな女番長と才能のかたまりイケメンの物語という感じがいつもして、自分とは全く違う世界の話だからあんまり感情移入できないのかなと確認するのだった。それにしても美しい物語で、美しい映画作品で、ピュアで綺麗でせつなくてかわいくてかっこいい。すごい素敵。もう私はオバハンだから、オバハンは天沢君が留学したら絶対イタリア美人と浮気しまくるぞ、あんなイケメンなんだから。としか思えなくて、だからこそ互いを信じあっているような二人のピュアさが素敵なんです。でも浮気しても雫なら許しそう。ゆうこなら「…し…し…しんでやる~~~私はあなたしかいなのに~~」とか泣きわめきそう。どっちがいいのか、男の子じゃなくてもなんとなくわかりました。でも雫みたいに心デカく優しい子はそうそういない少数派で、あんなイケメン才能の塊と心ひろく優しさ日本一みたいなカップルは稀なんだと思う。だからとっても大切な物語に思える。それにしてもややストーカーぽい天沢君。でもイケメンならストーカーしてもなんかそれは普通に好意のあらわれなのよって許される感じがある。実際、プロポーズしてるからストーカーにもなる位好きなのだと思う。そこに少なからず違和感が残るんだけど、昔瀬戸内寂聴が「浮気も命がけならOK」みたいな事を言っていたのと同じで、結婚して人生を捧げるくらい愛してる!っていう本気だったらストーカーもOkみたいな考え方は、まぁまぁそこまで無理な考え方でもないかもしれないな、と考える私がいるのが苦々しいけどなかなか重厚で複雑な面白みがあるといえる。