不審者に突撃取材(得意)
不審者や変質者は、ほとんど仲間に思える。というのも、彼らのだらしない身なりを私はまったく咎められない。私も流行を無視した貧乏な身なりで、メイクも髪型もだらしないので、もしかしたら私のほうこそ不審者だと思われてた場面が今まで何度もあった気がする。なので一度ならず、ホームレスを見かけては「うちに泊まらんか」と声をかけてみたことがあるんですが、ホームレスの百パーセントが「いや…え、(なにこの人~みたいな怪訝な表情で)失礼…」とそそくさと逃げられるのである。その奥ゆかしさもやっぱり他人とは思えない訳であるが、不審者に対する眼差しは、現在の夫と警察沙汰を起こしてから厳しくなった。不審者情報って、一般市民でも警察のメルマガ登録したら読めるようになっており、登録するとまぁ~毎日のように不審者って近辺にいっぱいいるんだ、という驚きがまずありました。そんなにいるんだ…!?と驚きました。十年に数人くらいの割合なのかなと思ってたら、案外街中というのは、不審者で溢れてるのかと思う位、春先特に毎日不審者が列挙される。殆ど男性ですが、女性で不審者がいたら私です。多分。冗談ですけど。とまぁ、普通「ちょっと~それ頭おかしいのかよ」っていう言葉は、普通の人たちにとっては冗談の域を逸しないもので、普段まったく考えつきもしないんですよね。不審者がどうのとかって。でも警察ってそういう人と日常的に戦ってるのかと思うとやっぱり尊敬しかないですよね。さて本日も、マスクを着用せず、40~50代くらいの髪が長く白髪交じりで太っていて、身長165~170くらいの灰色の服をきた男性が家の前を行ったり来たりしている。という事なので、パトロール隊の制服を着て自分の家の門に立ってみたら、不審者も私に気づいたらしく、「わ、やべ」みたいな反応を示して、逃げようとする感じがあった。それを見て安心。ああ。よかった。この人はそういうパトロールの制服とかを見て恐れてくれるほうのヤバい人だと安心する。これがね。「あんだ??俺はそんなん何もこわ~~くないんですよ~~~!!」って怖いものないんですキレテンションでこられると戦争ですからね。でとりあえず職業は?(笑)みたいな事声をかけるんですが、「ごにょごにょ」と奥ゆかし気に誤魔化す。一番大事な「何で家の前うろうろしてるの?(笑)」って聞いてみたら「…ゲームしてましたから…」って言うけどゲームもパズルゲームだし、ポケモンゴーくらいアリバイ工作でインストールしとけよと思うんですが、そういうケアレスミスが多いのもやっぱり犯罪者の特性なんじゃないかと私には思えてならず、なんかこう、どこか可愛いとも思える気がするんですよね。不審者って。「道に迷ってるのか」と聞くと、近所にあるお菓子やさんに行きたいんですが…っていうので「むこうの信号わたって左手にあるで行きや」みたいな事いうと「うっせーばばぁめ」みたいな事をごにょごにょ言うけど、ごにょごにょ感がちょっとビビってるのとヤバイのバレた感丸出しで、不審者というより知的障碍者みたいなところがあるんじゃないかと思いました。やっぱり怖いのは、ビシっとして普通の人に見えるのに、平気で騙したり盗んだりしてる人のほうが今のところ怖いなと思います。そういう意味ではやっぱりそういう頭脳派で怖い人よりは、知的障碍者的な不審者に私は近いほうの人間なんじゃないかと思いました。彼が一体人ん家の前でなぜウロウロしていた理由が本当にお菓子やさん探して迷っていただけなら、なぜパトロール隊の制服を着た私から逃げようとしたのか、そういう処に一貫した自覚が無いところが可愛いので、通報はしなかったけど、必要に応じて近隣住民と話題にはさせて頂く。