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日本百名山 ~ BSプレミアム ~ ③     

レジャー/旅行

こんばんは!7日(月)は、南西諸島や東日本の太平洋側、

北日本の日本海側で雲が多くなるでしょう。
関東では夕方頃から雨の降る所がある見込みです。
その他の地域は概ね晴れるでしょう。

命あふれる清流
険しい峰々を
越えて
天空のお花畑
穂高連峰を望む頂へ

              穂高の絶景を望む
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             北アルプス 霞沢岳

〇登山ガイド 塩谷晃司さん

信州大学の山岳会で主将を務めた塩谷さん。
ヒマラヤにも挑む若手の登山家で
普段は北アルプスを中心にガイドをしています。

*撮影:7月下旬

前回はK1ピークに到着をしまして、
3000m級の穂高連峰の絶景を眺めましたところまでの紹介でした。
今回は山の名前の調べ方の方法を教わるところから始めます。

<山旅スタイル>
 山の名前の調べ方

〇山の名前の調べ方

山の名前を調べる方法を教えてもらいま~す。

「ではコンパスと地図を使って、あの山が何かを調べていきます。
 まず知りたい山の方角にコンパスのこの青い進行線を向けます」

1 山の方角に青い進行線を向ける

2 磁針の赤い部分に
  回転盤の赤い矢印を重ねる

次に磁針の赤い部分に
回転盤の赤い矢印に重ねます。

「回していきます。
 これでコンパスの磁針と一致しました」

ここまでが第一段階。

「そしたら今度地図を広げます」

3 コンパスの長辺を
  地図の現在地に当てる

コンパスの長辺を地図上の現在地に当てます。

〇磁北線

地図に十間隔に引かれている線を
磁北線(じほくせん)と平行といいます。

4 回転盤の赤い矢印と
  磁北線を平行にします

長辺を現在地に当てた状態でコンパスを回し、
回転盤の赤い矢印と磁北線を平行にします。

5 コンパスの長辺をたどる

「そうしたらこのコンパスの示している方向を見ます。
 ここを辿(たど)っていくと、だいたい蝶ヶ岳(ちょうがたけ)にいきますね。
 なので~、今見えてる山は蝶ヶ岳であろうっていう風に推定出来ます」

〇蝶ヶ岳

もう一度おさらい

1 青い矢印を山に

青い矢印を山に向け

2 赤い部分を重ねる

磁針と回転盤の赤い部分を重ねます。

3 長辺を現在地に

コンパスの長辺を現在地に合わせ

4 磁北線と赤い矢印を平行に

磁北線と赤い矢印を平行に

5 長辺をたどる

そして長辺を巡ると山の名前が分かりま~す。

是非試してみてください。

続いてK2ピークへ。

「こっからは気持ちのいい稜線歩きになります」

北アルプスの大パノラマ~。
稜線を吹く風も気持ち~~~。

〇K2

「K2ピークに到着しました。
 霞沢岳の山頂もうすぐですね」

あと一息ですね~。

谷から凄い霧が~。

「この谷はとてもガスが湧いてきやすくて~、
 霞沢岳を包囲隠してしまうことがよくありますね~」

この光景が霞沢岳って名前の由来なのかな~?

あ~、もうすぐ山頂だというのに花がいっぱ~い。

「色とりどりのお花咲いてますね~。
 これはシナノキンバイです。
 北アルプス全域で見られるお花ですね~」

〇シナノキンバイ(黄色のお花)

シナノキンバイ、キンポウゲの仲間です。

「満開ですね~」

〇ハクサンフウロ(紫色のお花)

他にも夏を彩る様々な高山植物が。

〇ハクサンイチゲ

「もうすぐ山頂なので最後の最後まで
 こうお花が我々のフィナーレを迎えてくれるので楽しみに行きましょう」

出発して4時間半

「お疲れ様でした~。
 霞沢岳到着です」

〇霞沢岳(2646m)

ありがとうございました~。

あ~、ほんと疲れた。

「や~、長かったですね~。
 結構大変な急登もありましたけど、見てくださいこの景色」

うわぁ~、登って来た甲斐がありました~。

「こっから見る穂高は格別なものがありますね~。
 やっぱりこう下から見上げるのもいいですけど、
 こっから見ると穂高と対峙してるようで凄く印象的ですね~」

あの深田久弥も穂高の絶景を望む霞沢岳を
百名山に入れるかどうか迷ったといいます。

「穂高の左っ側に見えてる特徴的な青つの山、
 あれが笠ヶ岳(かさがたけ)です」

〇笠ヶ岳

優美な姿の笠ヶ岳。

「あのちょっと荒々しい山が焼岳(やけだけ)です」

〇焼岳

今も噴煙を上げる焼岳。

「あのだいぶ遠くに見える雪が纏(まと)った山が白山です」

〇白山

北陸の名峰白山。

「白山が見えるっていうのは少ないですね。
 今日は素晴らしい日ですね」

〇登山ガイド 塩谷晃司さん

「山頂までとてもルートが長くて、
 まぁかなりの急登があって、
 この時期ですと暑さで大変なこともあるんですけれども、
 ここまで上がって来るとお花が沢山迎えてくれて、
 さらにはこう目の前に穂高や周りの山見ることが出来て
 最後に優しさを見せてくれるとこが魅力かな~と思います。
 何回も登ってますけど、まだまだ登りたいルートとか、
 あの気になってた場所があるので~、
 これからもこの山に関わり続けたいなと思いますね」

幾つもの険しい峰々、豊かな自然と大展望、
霞沢岳は北アルプスの奥深さを感じさせてくれました。

松本市内から電車とバスで2時間近く、上高地に到着でした。
穂高連峰や槍ヶ岳への拠点です。
ここでガイドの塩谷さんと待ち合わせでした。
まずは清流梓川が流れていまして綺麗でした。
雪があり奥に見えますのが奥穂高岳です。
そして芥川龍之介さんの小説で有名な河童橋がありました。
そしてバイカモという植物が生えていました。
綺麗な水ではないと生息出来ないようです。
そして、せせらぎを聞きながら清流に沿って進んで行きました。
川の真ん中ぐらいの白い砂の所に魚がいました。
そして、コマドリが鳴いていました。
歩き始めて1時間、道が二手に分かれていました。
ここが徳本峠の入口です。
ここから霞沢岳へ向かって行きました。
静かな山歩きになりまして、ミヤマカラマツやカラマツ、
タマガワホトトギスという植物が群生していました。
そして、沢を渡って行きました。
歩き始めて4時間、徳本峠に到着です。
徳本峠小屋に宿泊しました。
ウェストンさんが見たであろう山小屋近くの見晴らし台からは
穂高連峰を眺めることが出来ました。

2日目ですがいきなり急坂が続いていました。
そしてせっかく登りましたが下りです。
標高差150mを一気に下りましたらホシガラスがいました。
そして、一面に黄色いお花のニッコウキスゲが咲いていました。
登ること2時間半、霞沢岳の山頂が見えてきました。
右手に見えているピークがK1です。
第1ピークのK1、第2のピークK2、この二つを越えた先に霞沢岳です。
傾斜が40度近くの急登を登りますとK1ピークに到着でした。
ここからは素晴らしい展望が見えました。
西穂高岳、奥穂高岳、前穂高岳、3000m級の峰々が連なります
穂高連峰や奥に聳えています三角の山の常念岳はとても迫力がありました。
清流梓川が流れ、コマドリや生息して、そして美しい高山植物が咲き乱れ、
いつまでもこうした環境があることを願いたいと感じました。