闇歯科医院
今日は歯科医で二週間前に型取りを終えた詰め物を入れてもらう予定だった
予定だったと言うのは上手く行かなかったからだ
それよりも気になったことがある
それは前回でも触れたレントゲン撮影
私が撮影を受ける時、一度目の撮影が失敗したようで撮り直しになった
その時のやり取りが歯科衛生士同士でしているようで歯科医が絡んだ様子が無かった
なにせ私は物音と声しか聞こえないのでその辺りは定かではない
そこで何が問題かと言えば医療でのレントゲン撮影は医師・歯科医師・診療放射線技師にしか認められていない
一応、案内や位置決めまでは他の者でも良く、撮影はその資格者のみとなる
撮影なら被写体と撮影装置の確認も含まれるのだろうが、世間ではとりあえずは撮影ボタンは有資格者が押そういうことになっている
位置決めまでのお膳立ては他の物がして、そこの呼ばれた有資格者が撮影スイッチだけを押しに来るということが多いらしい
前回の時にそのことが気になっていた
私の案内された診察室は撮影室の正面
パーティーションで区切られているだけで撮影室のあたりの様子はわかる
気になって診察待ち中に後ろを見ればちょうど撮影を終えた者が部屋から出てきた
医師が撮影に足を運んだようすは感じなかったが一部始終を見ていない
さらに気になりそのまま見ていると、新たな人が案内をされて被曝防止の鉛の前掛けを付けられていた
操作部分が見えないが一部始終を見てみようと思ったところで、私の診察室に歯科医師が入ってきた
私は挨拶をして正面に向き直り、歯科医師は私相手に診察を始めたのだった
そしてそのまま撮影機材の動く物音が聞こえた
ついでに残念だったのは出来上がった詰め物が合わなくてまた次回となった
次回の予約を入れるときにふと気になって受付に尋ねてみる
ここはレントゲン技師がいるのですか、と
歯科医師以外の者で別で免許を持っている可能性がないわけでもない
すると新人臭い受付は意味がわからないようで一瞬考えた間をおいて、先生がいますと答えていた
その先生は私の診察をしていたのにレントゲン撮影は行われていた
これはおそらく黒だろうな
保険診療の免許をはく奪されてもおかしくはない