gen_rin

日本百名山 ~ BSプレミアム ~ ①    

レジャー/旅行

こんばんは!19日(月)は、北日本では日本海側を中心に雪となるでしょう。

東日本から西日本の日本海側も雪となる見込みです。
東日本から西日本の太平洋側は概ね晴れますが、
九州では所により雪や雨となる所があるでしょう。
南西諸島は曇りとなる見込みです。

訪れるのは東北の名峰、鳥海山(ちょうかいさん)。
人々が恐れ、敬ってきた活火山の信仰の道を辿(たど)ります。

古より続く
 修験の道
雲上に広がる
  水の風景
火山が生み出した
 険しい岩場

           人々が畏(おそ)れた 荒ぶる神
 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
                鳥海山

山形と秋田の県境に聳える鳥海山。
その美しい山容から出羽富士とも秋田富士とも呼ばれています。

1974年

しかし、その素顔は60万年前から絶えず噴火を繰り返してきた活火山。
荒ぶる神として崇められてきました。

秋田駅から車で2時間、正面に鳥海山が。

〇秡川(はらいがわ)登山口

登山口でガイドさんと待ち合わせ。

おはようございま~す。

〇登山ガイド 佐藤浩二さん

「おはようございま~す。
 登山ガイドの佐藤です。
 よろしくお願い致します」

よろしくお願い致します。

秋田県出身の佐藤浩二さん(さとうこうじ)さん。
幼い頃に登った鳥海山で山の魅力を知り、登山ガイドに。
ガイドの傍ら登山道をチェックするなど、巡視活動を行っています。

今回の見どころは?

「鳥海山は大小さまざまなコースかある中で今回はですね、
 ゆっくりとクラシカルな矢島口(やしまぐち)から
 秋を感じながら登りたいと思います。
 かつてこの道は修験道の人達が開いていった道なんですよ」

鳥海山の修験の道、矢島口を辿(たど)る日帰りの山旅。

〇矢島口ルート

麓の湿原を抜け懺悔坂(ざんげざか)と呼ばれる急登へ。
神様の田んぼ、御田(おた)。
そして、斜面が石に覆われたガレ場、舎利坂(しゃりざか)を越え、外輪山に。
さらに中央に聳える最高峰の新山(しんざん)へ。

*同じルートで下山

急登や岩場を含む中級者向けのルートです。

「せばまずどすめかねてゆっくりいぐすべ」
(ではまず慌てずにゆっくり行きましょう)

いぐすべ。

*撮影:9月中旬

前に見えているのが鳥海山ですか~?

「だすよ~あれが鳥海山です。
 今日目指す頂上で~す」

颯爽とした山ですね~?

「は~い、あと独立峰ですので、火山、独特の形をしてますよね~」

「ほ~ら、見てけれっす~」
(ほら 見てください)

「竜ヶ原(りゅうがはら)湿原です」

〇竜ヶ原湿原

山の麓に湿原があるんだ~?

「鳥海山はこの湿原を中心に麓に大小様々な湿原を持っていることでも
 特徴のある山で~す」

それだけ水が豊かってことですね~。
それにしても一面秋色。

草紅葉(くさもみじ)が鮮やか~。

「や~、ほんと紅葉最高ですね~。
 木々の紅葉もいいですけれども、草紅葉も最高ですよね~」

「木道はここまでになりますので、
 ここからはちょっと土とかあと滑りやすい石、
 点在しますのでゆっくり行きましょう」

はい、分かりました~。

あっ、小さな池。

〇垢離(こり)の池

「あ~、垢離の池ですよ~」

垢離の池?

垢離=身を清める

「はい、垢離というのはですね、修験の言葉で身を清めるという意味です。
 昔の人はここで身を清めてこれから神聖な山に向かうということで
 使った池です」

へぇ~~~。

いよいよ本格的な登り。

「整えられてる石段ですけれども、
 このように湿って滑りやすくなっているので歩幅は小さく、
 そしてあまり足を上げない所を選びながらゆっくり行きましょう」

はい。

「はい、ここからが❝タッチラ坂❞になります」

タッチラ坂?

「はい、「タッチラ」はこの辺の言葉ですね。 
 ダケカンバのことを指します」

「これがタッチラですよ」

これですか~?

「はい、これがタッチラです。
 ここって凄~く雪がですね~積もる所なんですよ。
 もう雪の重さでですね、真っ直ぐに成長出来ずにですね、
 横這いになったり曲がりくねりながら育ったんですよ~。
 このようにですね裂けて尚ですね、
 そこの所にですねこのようにまた落ち葉とか苔がですね、
 あの腐葉土になりまして他の木の種が落ちまして小さな森を築きあげてます」

ほんと小さな森だ。

タッチラが生い茂る道を進みます。

また急な坂、結構きつ~い。

「アハハハ、そうですね~。
 ここは懺悔坂とも呼ばれていましたよ」

懺悔坂~?

「は~い、この坂のですね~急峻な所から~、
 昔の修験者や同行の方がですね、
 懺悔をしながら登ったといわれています」

確かに懺悔するからもう許してって感じ。

ここで山旅スケッチ。

今回は懺悔坂の所までと致します。
次回は懺悔と癒しの鳥海山の紹介から始めます。