ふわとろ

ヴィンテージワイン

日記

ずっと飲まずにいた生まれ年のヴィンテージワインを開けた

AOCマルゴーのシャトー・ジスクールだ

何かの機会に開けようと思ったまま開けずにこれまで来た
それが一人で開けるのもなんだし、ワインにこだわりのある人が周りにいなかったこともある

ワインはセラーの大きさだけ貯まっていくと言われている
貯めたワインも南海トラフ巨大地震を考えるといつまでも保存してはいられない
そこで徐々に減らしていくことを考えてそのワインにも手を付けることにした

心配だったのはコルクの劣化
カビていてボロボロだったのだが、湿気は保っており隙間なく栓はされていたようだ
この劣化したコルクを外しのが大変
スクリューを挿して引き抜くと、ボロボロになったコルクがスクリューにまとわりついて穴が空くだけ
それで出来た中心の穴に対してコルクの横からナイフを差し込んでつまんでいく
最終的にはスクリューの側面を穴に押し当てて食い込ませ、なんとか引き抜いた

栓が抜ければスマホのライトで確認しながらデキャンタージュしていく
長時間熟成させて溜まった澱を取り除く
そして最初の一杯を注ぐときに崩れ落ちて混ざったコルクの大部分を除くことができた

フルボディのボルドーのグランクリュとは言え、ちょっと長く寝かせすぎではないかと思っていた
それもいつまでも保存してはおけず、どこかで開けないといけないと思っていた理由の一つ
飲んでみると心配していた劣化はなく、タンニンの角が取れていて美味しい
思い入れのある長年熟成させてきたワインをとうとう開けたのは自分の中の節目にも思える

それとは別にもう買わないと思っていたのだが、数年前に評価の高かった2014年のロッジョ・デル・フィラーレをつい数本買ってしまった
寝かせていた物の処分で人に上げたのだが、その年の出来が良かった事を後で知り自分でも飲みたくなってしまった
それでたまたま出来の良かった年だったので買い直してしまった

熟成させて美味しくなったものを人に上げておいて、同じ銘柄をこれから熟成させるのも変な話だ
それはまだまだ寝かすことができて美味しくなるだろう

それよりもボルドーの当たり年の2000年のシャトー・レイニャック・キュベ・スぺシャーレがある
これはグランヴァンを作ることにこだわった人が作った物の中で特別に出来の良い物
飲み頃を考えるこちらもそろそろ開けることを考えなければならない