かきくけこのブログ。

かきくけこ

かわいいかわいいと、かわいい連呼するブログ。読めばかわいいがゲシュタルト崩壊することうけあい。

ゲシュ崩ログ 133 隠れる

日記

ご飯を準備して、皿を手に持ってテーブルに向かうと、さっきまでテーブルにいた子供がいない。どこに行ったのか、と探すと、布団の中に隠れている。なんだ?寒かったのか。と不思議に思ってテーブルに座ると、床に牛乳がこぼれている。おかしくてしかたない。
牛乳こぼす→わるいことをした→布団の中に隠れる。
という意味だったのか。といつものように子供をあざ笑いそうになるのを今日は必至にとどめた。できるだけ神妙な顔をする。布団の中にいる子供にそっとささやく。怒ってないようなお母さんの声に、ひょっこり顔をだしてくる子供。爆笑我慢。
「ごはんできたから食べて」
「うん」
この時点で、牛乳をこぼしたとか言わない子供。面白すぎる。テーブルについて、今牛乳がこぼれているのを発見したみたいに
「あ、床に牛乳が!」と言ってみる。子供はよそみしている。誤魔化そうとしている…!?面白過ぎる。
「…牛乳………こぼしちゃったの?」
ときくと
「…………うん」
と言う。素直でよろしい。私が本棚に並べている育児書には「この時分の子供は、悪い事をしたら、【妖精さんがきてやったんだよ】等と、他愛ない嘘をつく」と書いてあったので、いつそんな事を言うのかな~~と楽しみにしているが、知能が低いのか…素直に悪事を認める。子どもの謎言い訳を楽しみにしているというのに。
「怒ってないからね」
とお母さんが言うと「ごめ~ん」と小声で言う。布団の中に隠れていた子供に怒れるわけありません。もう笑いそうで嗤いそうでおかしい。
わるいこと したときゆうこう 布団下
問題が起こった時、どんな行動をするかでその人間の真価がわかるという。現時点で子供が不測の事態に直面した場合、布団に隠れるという行動が、解決策だったようだ。お母さんが爆笑で怒らないという点では、じつに優れた問題解決案であったかもしれない。

子供にとっての、「わるいこと」
 多分だけど、記憶は定かではないけれど、今まで「牛乳こぼすのは悪いことだよ」みたいな事を言った記憶が無い気がする。「食べ物で遊んではいけません」みたいな事は言った記憶があるけれど、牛乳をこぼす、は悪いことだ、みたいな事を言ってはいなかった気がする。でも、子供にとって「ごめん」といわないといけないと感じたらしい。子供の善悪の考え方というのは、法律や社会通念とは全く異なっているというか、母親がすべてなのだろう、という気がする。「お母さんがめくじらをたてる」という事が、「悪」なのだ。そう考えると、お母さんの感情が法律なのか。子供にとっての現時点での善悪は。人間が成長していく過程で、社会を形成する人間の一員になっていく過程で、人間が善悪を獲得していく過程で、私は何に怒り、何を喜ぶかというお母さんの感情みたいなものが、子供のこれからを左右するのかもしれない。母親の心という、なんて不確かで、かよわく、たよりないものが、子育てに必要なのだろうと考えると、ただでさえ大変な男の人の責任ってほんとどこまで重くなるのかという程、重くなっていくんですねぇ。男って大変ですねぇ。人間はすべて、どんな偉い人でも、自分ではどうしようもない運命を担わされて生かされているんだろうと思います。仏陀は「法を頼りにしろ」と言ったそうですが、子供の善悪の原型の価値観というものを考えると、それは実に正しかったと納得するばかりなのです。