ガラクタ煎兵衛かく語りき

Fragment 断片(破片)シリーズ

日記


過去の若き時を脚色して 好きなように解釈して
自らの素晴らしかった記憶を 自在に今に刻むのは老人の特権である



② 月島

自転車が欲しかった ここで買った
ブリジストンのロード・ランナー 色はもちろんシルバー
ギア比は12x3で エアポンプ付き もちろん補助ブレーキも
いくらしたかなあ 8万くらいだったかなあ
フレームに付属するポンプを買った時点で盗難要注意は当たり前
日本が盗難に安全な国なんていう妄想はハナから持っていない

こいつと東京の路の マジ 1/3 は疾った
素敵なシルバーだった




時計が欲しかった これもまた月島で買った

そのちょっと(2,3日?)前
ディープグリーンの 札幌から持ってきた
いろんな意味でそれまでの自分を引きずっていた腕時計を
東京の地下鉄の線路に酔っぱらって落ちて

結果的に腕時計を無くした代わりに 命が助かり
新しい自分を探そうとするきっかけをくれた
のかなあ



ALBA QUARTZの素敵なシルバー・フェイスは
定価が12500円だったのが 2割引で10000円だったんだ
月島交番の近くの時計屋でたまたま見つけた
鎖を手首(自分は細い)のサイズにしてくれた店主は
「これはいいよ」と仰ってくれた
今はそれは動いていないけど
今も2m横の棚のケースに鎮座されている

電池交換の時期は逸したのかな




新しく開店したもんじゃ焼き屋を開店した旧同僚のところに
来た3回目の月島

どんなだったかはもう忘れた
もんじゃ焼きさえ食べたのかも もう忘れた
自転車 時計 (未食かもしれない)もんじゃ焼きの
僕にとってのこれが月島のすべて