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日本百名山 ~ BSプレミアム ~ ③     

レジャー/旅行

こんばんは!15日(水)は、北日本から東日本の日本海側では雪が降り、

雷を伴ったりふぶく所もある見込みです。
北日本から東日本の太平洋側は晴れる所が多いものの、
山沿いではにわか雪の所があるでしょう。
西日本は雲が広がりやすく、
日本海側を中心に所々でにわか雪や雨がある見込みです。
南西諸島は雲が広がり、所によりにわか雨があるでしょう。

光あふれる森
秋だけの
 沢沿いの道
険しい岩場
黄金色の世界

            秋だけの沢ルートをゆく
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             越後山脈 巻機山

〇登山ガイド 松原美成子さん

埼玉県出身の松原美成子さん。
結婚を機に群馬県に移住。
自然の素晴らしさに魅了され、8年前登山ガイドになりました。

*撮影:10月上旬

前回はポットホールと呼ばれる一枚岩の岩の穴についての紹介まででした。
今回は巻機山の自然の恵みについての紹介から始めます。

<山旅スケッチ>
 巻機山の自然の恵み

巻機山の麓にある清水地区。

〇清水地区

ここで旅館と食堂を営む小野塚さん夫妻です。
この店には登山客から愛され続けている名物料理があります。

〇小野塚勝一さん

「最初はですね~、うちの亡くなったおふくろが始めまして。
 あと俺の方は継ぐような形で」

その名物料理がこちら。

〇山菜だらけそば

山菜だらけそば。
ゼンマイやコゴミなどの山菜とキャベツを油で炒め、
そこに味付けした何種類ものキノコをこれでもかと盛り付けた一品。

「山へ登るお客さんを相手にさ~ものですから、
 やっぱある程度ボリュームが無いと、お腹を満たさないんで。
 いっぱい何とかな持ち始めたらもう好評になりまして」

〇とよ子さん

キノコ採りを担当するのは妻のとよ子さん。
この時期週に2~3回は山に入ります。
藪を掻(か)き分け、どんどん奥へ。

「あっ、キノコが出てました~。
 あ~、群れなって出てました~」

見つけたのはナラタケモドキ。

〇ナラタケモドキ

広葉樹の枯れ木や切り株などに群生して生えます。

「昔は炭を焼いていたんで高木(こうぼく)を切って何かしてたんで~。
 あの~、結構いっぱい出てたんでしょうけど、今はそういことしないんで~。
 まぁ自然に倒れた木を、お~見つけて採るから
 量もかなりちょっと少ないですよね~、採れる」

それでもこの日はこれだけの収穫が。
まさに自然の恵みです。

「あった時はもう夢中になって採っちゃうから楽しいですね~」

〇小野塚勝一さん

「もう誰が来てもやっぱり巻機もいい所だな~っていうことをよく耳にしますね。
 ほ~んとに自慢の山ですよ」

巻機山の自然がてんこ盛り。
是非味わってみてください。

割引沢を登り続け標高は1000mを超えた。

〇ヌクビ沢 出合(であい)(1072m)

「はい、ヌクビ沢出会いという所に来ました~」

ヌクビ沢出会いは二つの沢の分岐点。

   〇           〇
   左           右
   
   割           ヌ
   引           ク
   沢           ビ
               沢

左側は割引沢をさらに上流へ。
そして右側はヌクビ沢。
今回はこちらを行きます。

「まぁ今でもね~厳しかったんですけども~、
 まださらにねもっときつくなりま~す。
 もく大きな岩がねた~くさん出てきますので~、
 もんあんなにねもう充分気をつけて行きたいと思いま~す。
 はい、じゃあ行きましょ~う」

割引沢よりきついというヌクビ沢。
洪水や雪崩によって毎年のように岩が崩れる為、登山道は有って無きが如し。

ここで一旦脇道ね。

「ちょっと樹林帯の中へ入って行きま~す」

森の中にも岩がゴロゴロ~。

「は~い、ここら辺滑るんで気をつけてくださいね~」

開けた所に出た~。

「はい、実てくださ~い。
 このスケール、このコースの一番の見どころ。
 布干岩(ぬのほしいわ)といいます」

〇布干岩

まさに布を干しているかのような布干岩。
花崗岩で出来た巨大な一枚岩です。

「あ~、気持ちがいいですね~。
 こう大きな一枚をね今歩いてますからね~。
 なかなかね歩けないんですよ、こんな所~」

ほ~んと貴重な体験。

「いいですね~、ちょっとこの辺見てくださ~い。
 こうツルッツルですよね~?」

ツルツルしたきめ細かな岩肌。
降り積もった雪が長い年月をかけて磨きあげたものです。

「まぁ雪ってほんとにね~、小さな小さな結晶ですけど~、
 雪が降り積もって集まることによって、
 まぁこれだけのねパワーを生むんですね~」

稜線を目指してさらに奥へ。

「もうだんだんとね、沢が狭くなってきてます」

そして、ついに。

「わぁ~、上見てくださ~い。
 稜線が見えましたよ~。
 もう後ちょっとですね~」

そそり立つ斜面を慎重に登って行きます。

「あ~、あ~もうすぐ稜線出ますよ~。
 もう見えてきましたよ~。
 は~、あ~、青空がね凄い近くなってきました。
 いやぁ~、もう近い近い」

「は~い、お疲れ様でした~。
 稜線出ましたよ~」

これまでの荒々しさとは全く異なった光景が広がっていました。

巻機山に向かう前にすぐ近くにある割引岳に寄ることに。

今回は割引岳の手前までと致します。
次回は割引岳に到着をし、そこからの眺望についての紹介から始めます。