コーデ記録~妖精の女王
このタイトルだとティターニアのイメージだけど、
もっと柔らかいイメージで。
小学6年の頃にシェイクスピアの戯曲が3作載った本を買ってもらった。
ラインナップは「ロミオとジュリエット」「真夏の夜の夢」「マクベス」
だったと思う。
後になって他の作品も読んでるからちょっと混ざってるかもだけど。
小学生に与える本かね?w
まあ、実は表紙が私の好きな味戸ケイコさんでね。
作品のイメージとはまったく合ってないんだがw
で、小学生だし、恋愛はあんまりわかんないわけ。
「こいつら馬鹿~www」で終わり。
いや、それ言うと全員もれなく馬鹿なんだが(ひどい)。
シェイクスピアの作品の中でも
ロミオはキングオブ馬鹿だと今でも思うけど。
そして悲劇を悲劇として受け止めることは難しく。
私の関心は「真夏の夜の夢」に集中したわけです。
『真夏の夜の夢』ってさ、
「イギリスの妖精、全員性格も手癖も悪い。近寄りたくない」
って感想になる。
いやそもそもインドの王子さま、攫ってくんな!
しかも夫婦で取り合うな!
巻き込まれた人間4人はとっても迷惑だ。
村人たちもね。めっちゃ被害者。
しかしこの作品、『ガラスの仮面』の劇中劇があまりにも良すぎて。
いや、あのヘレナが最高すぎて。
他のメンバー、どうでも良くなりましたw
ちなみに『ガラスの仮面』は「カーミラ」から「ふたりの王女」までが
最高だと私は思う。
「紅天女」? あれは作中での期待が膨らみすぎて。
作者も書きにくかったと思う。
正直、贔屓キャラは亜弓さんくらいで。
キャラの恋愛もわりと関心なくって。
そもそも月影先生からして不倫だし。
で。「ふたりの王女」はオーディションから面白くて。
あえて本人のイメージと違う役をやったのも良かった。
そこから連想するのが恩田陸の『チョコレートコスモス』。
100%『ガラかめ』読んでますね、という
全編がオーディションという物語。
続編が読みたいような、読まずにいる方が幸せなような。
大変に面白い作品なんだけど問題がひとつ。
オーディションに使われていたのが
『欲望という名の列車』なんだけど、
私、この作品が嫌いなんだわ。
女主人公の堕ちていく話、面白いか? って思う。
哀れな女を晒しものにしている感じがするから。
あとアランは去勢して殺せ、と思う。
社会的抹殺でいいから。
ちなみに、恩田陸は好きな作家ではあるのだが、
あるのだが。
『六番目の小夜子』を読んで、もう熱狂したわけ。
最初のハードカバー持ってるのに文庫まで買ったほど。
ところがこの人、作品によって、特にラストで
「えぇぇーっ!? なんでそっちに着地すんの!」
ってなること多数。
そこまで面白かっただけにラストで評価が暴落する。
読者はね、ぶっ飛んだラストはいらんのよ。
予定調和でいいんだよ。
ほんと、お願いします。奇をてらわないで!
とい気持ちになるから。
恩田陸の好きな話は、本当にハードカバーと文庫の両方買う。
『六番目の小夜子』
『木曜組曲』
『上と外』
『蜜蜂と遠雷』
がベスト4。
この4作はめっちゃ好き。めっちゃ読み返した。
次点が『夜のピクニック』と『ネバーランド』。
この2作もとても好きなのだが、何故か読み返しができない。
理由は自分でもよく分からないのだが、
『ネバーランド』は大切すぎるからじゃないかと。
最初の印象のまま抱えておきたいというか。
この作品を誰かが「恩田陸の『はみだしっ子』」と評されたせいかも。
三原順の『はみだしっ子』は私の中で永遠に特別席にいる作品なので。
それについてはまたいつか。