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日本百名山 ~ BSプレミアム ~ ②    

レジャー/旅行

こんばんは!18日(火)は、山陰から北陸では雲が広がり、

雨の降る所が多いでしょう。
近畿から関東や東北は午前中は晴れますが、
午後は雲が広がり所により雨が降る見込みです。
その他の地域は晴れる所が多いものの、
先島諸島では所によりにわか雨があるでしょう。

山岳信仰が息づく山
冬限定
 ❝神域❝の森へ
山からの
 豊かな恵み

             人々に愛される山
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              長野 飯縄山

*この番組は2022年4月11日に放送したものです

〇登山ガイド 中林寿之さん

20年前長野の大自然に魅せられ、横浜から移住した中林寿之さん。
飯綱山の麓で暮らしながら、登山やスキーのガイドとして活躍しています。

*撮影:3月上旬

前回は飯綱山がだんだん見える所までの紹介でした。
今回は人々に親しまれる山の紹介から始めます。

<山旅スケッチ>
 人々に親しまれる山

        〇 飯縄山



            〇 善光寺

『元禄の信濃国絵図』
画像提供:上田市マルチメディア情報センター

善行寺から程近い飯綱山は古くから人々の信仰を集めてきました。

〇飯縄神社 里宮

麓にある飯縄神社の里宮(さとみや)。

〇禰宜(ねぎ) 越志秀徳さん

武田信玄によって創建されたといわれます。

越志さん「どうぞ」

〇飯縄大明神

祀られているのは飯縄大明神。
狐に乗った烏天狗の姿をしています。

戦いの神として武田信玄や上杉謙信など、戦国武将からも崇められました。

飯綱山は長野市の水瓶ともいわれます。
冬でも枯れることなくあちこちで水が湧き出ています。

〇念仏池

〇戸隠地質化石博物館

 学芸員 田辺智隆さん

「飯綱山は山麓がなだらかでそこでですね~、
 昔の人達が農業をすることが出来た。
 蕎麦を作ったり麻を作ったりしてきた所なんですね~。
 それはやはり飯綱山の麓に水が湧いている。
 そして陽当たりがいい斜面があって。
 薪が採れる、水が出る、そして住みやすい。
 生活を支える山なんですね。
 この山は古くから~長野市民に愛される山だなっていう風に思っています」

3月半ば、雪融けが進む中、
飯綱山の山肌に種まきじいさんの雪形(ゆきがた)が現われました。

〇種まきじいさんの雪形

郷の人々は農作業の準備に取り掛かります。

2日目

〇飯縄山登山口(1125m)

「じゃあ行きま~す」

二日目、いよいよ飯綱山の頂を目指します。

雪の樹林帯を登って行くと。

「冬ならではの変わりものありますね」

〇オオカメノキ

「これオオカメノキですね。
 あの~春に備えて~出てる冬芽ですね」

〇冬芽

「で、バンザーイしてる~とか~、
 兎~みたいに形が見えて面白い形してますよね?」

確かに兎だ~。

「これ実はかんじきの~、あのフレームに使われてる木なんですよね」

〇かんじき

「こんなに曲げても折れないですよね?はい。
 撓(しな)りが長くて、で~粘りっけがある木ですね」

〇トチノキ

こちらはトチノキの冬芽。
あ~、くっ付いた~。
ネバネバした樹脂が寒さや虫などから冬芽を守っているんだって。

〇ノリウツギ

ノリウツギも冬ならではの姿を見せてくれます。

夏の華やかさがそのまま。
天然のドライフラワーってとこかな。

「はい、え~と飯縄登山道の南、登山道沿いに十三仏あるんですよね」

〇十三仏

へぇ~、十三の仏様が見守ってくれているんだ~。

「十三仏を巡(めぐ)って~、見も心も綺麗になって~山頂に行って。
 で、で~下山してまた綺麗な身体になって、
 新たな人生を送りましょうっていうような仏様になりますね、はい」

結構きついな~、雪山の登山は。
ストックの使い方を教えてもらおう。

<山旅スタイル>
 ストックの使い方

①ゴムキャップを外す

先ずは先端のゴムキャップ。

「え~、夏山だと石突きのキャップ、ゴムキャップ付けてますよね?
 冬山だとやっぱり取った方がいいですね」

〇石突き

「この石突きを出してしっかり雪面に付ける。
 そうすることで滑りにくいですよね?」

②バスケットは大きなものに

バスケットを大きなものに変えると、柔らかい雪面でも沈みにくくなります。

③長さを調整する

長さの調整も忘れずに。

「長いとあの手の血流も悪くなって、あと力も入れにくいですよね?
 なので目安としては」

〇目安は肘が曲がる程度

「え~、肘が曲がる程度。
 もしくは直角から下げたぐらいがちょうどいいですね」

さらに伸ばし方にもコツが。

④3段式のストックは下から伸ばす

「三段式のストックであれば、下をおもいっきり伸ばす。
 最大伸ばす。
 で、上を自分の長さに合った長さに変えて使うと重心が上にくるんですよね。
 下が軽くなるので。
 え~こう楽になります」

ミズナラやシラカバの森を登ること1時間、5番目の地蔵菩薩です。

「ずうっと緩やかな屋根登って来ましたけど~、
 こっから一気にグイッと登りますよね。
 ここずうっと登って行きます、はい」

わぁ~、急斜面だ~。

「夏道だとこっちにね~ジグザグで~。
 え~通って行くんですけど~。
 雪崩の危険性があるので、
 こっから冬はこの尾根の安全な所を直登という感じになります」

〇駒つなぎの場。

〇尾根を直登

ここでアイゼンを装着。

結構た~いへ~ん。

「キック、前爪しっかりと利かせて~キックキックで
 急斜面登って行ってくださ~い」

キックキックですね~?

「ちょっと斜度緩くなったな~っと思ったら
 アイゼンの歯全部利かせて、ガニ股で。
 慌てずゆっくり」

「お話しながらが~いいペースになりますからね。
 こうやってお話しながら行きましょうか?」

分かりました~。

「最後の十三仏目、虚空蔵(こくうぞう菩薩になりますね~」

〇虚空蔵菩薩

ついに最後の仏様だ。

「で、これで身も心も綺麗になって。
 で、あの綺麗な身体で。
 え~山頂目指して行きましょう、はい」

ここで山旅スケッチ。

今回は最後の十三仏目、虚空蔵菩薩様の所までと致します。
次回は山名の由来の紹介から始めます。