rosso
彼女は最初に逢った時 rossoを飲んでいた
コードネームを無視して それ以来彼女をrossoと呼んでいる
別にそれで上からのお咎めはないみたい
私自身好きな色だし 彼女に似合うし 重火器の専門家として相応しいと思う
レストランでのドレスもまたrosso
本当はいけないんだけど
周りを席巻していた 内心吃驚した
2度目の任務で彼女の実力をまざまざと見せつけられた
私はお坊ちゃまにすぎなかったことを知った
なぜか彼女が私を気に入ってくれた
恋愛感情御法度の環境なのだが
案外その辺はユルユルなのかもしれない
3度目の任務で彼女は果てた
8か月の身重で胎児だけは救出できた
今現在私は退役し 一人娘を田舎村で育てている
改めてrossoと名付けられた彼女は笑顔を振りまきながら今何かを盛んに調べている
やがて真相に辿り着くのだろうか
ありふれたフランスの田舎町
退役軍人と一人娘の二人だけの生活
私は彼女を忘れられない