重賞展望
いよいよ今週末は競馬の祭典日本ダービー。競馬ファンにとって有馬ウィークとダービーウィークは特別な1週間。楽しみたい。他には目黒記念と葵Sも。
【日本ダービー】マイル路線を使われてきた馬が大半のオークスと違ってほぼ中距離以上を使われてきて速い流れの経験がない馬が多いのがダービー。だからなのか前半5Fはオークスより遅くなることも多いくらい。ただスタミナ面に不安がないから中盤の緩みは大きくなく、スパート地点はダービーの方が早めで5Fのロンスパ戦が基本形。特にここ2年は上位馬は後半5F56~7秒で走ってるはずで、高いレベルでの瞬発力や末脚の持続力が求められる。注意したいのが馬場で、Cコース替わりに当たることで内や前有利になって内枠や先行馬が穴をあけることが多かったけどここ2~3年の府中は開幕週やコース替わりでも差しが決まりやすい馬場になることが多い印象。ただ今開催の府中は極端な傾向はなさそう。土曜しっかり見極めたい。血統では主流血統にスピード型ノーザンダンサー系やスピード型ミスプロ系を併せ持った馬がとにかく強い。逆にサドラーズウェルズの血を持つダービー馬は06年のメイショウサムソンを最後に出てへん。しかもこの年は稍重。高速府中で高速決着になるとタフなレースに強い重厚な血はむしろマイナスに働くんやろね。ちなみに皐月賞は1,3~5着馬がサドラーの血を引く馬。
皐月賞は雨で内が死んでハイペースになったことで完全に外有利差し有利のレースやった。そう考えると最内枠やったとはいえスタート直後に外に出したソールオリエンスは最も恵まれた馬とも言えるからね。府中の新馬戦は特筆するほどのパフォーマンスでもないし、高速馬場で高い後半要素を求められるレースの経験もない。半兄ヴァンドギャルドもディープ産駒ながら時計のかかる馬場や上がりのかかる展開やないとキレ負けするようなタイプやったしね。前週のリバティアイランドほどの信頼感はない。2着タスティエーラは展開を考えると前目につけて残した内容自体は強かった。ただ父サトノクラウンが超ロンスパ戦の宝塚や道悪の秋天で好走したように速い脚を求められへん持久力勝負に強い馬やったようにこの馬もそういう質のレースが向く印象。東京よりは中山向きやし高速府中ではかなり速い流れにでもならなキレ負けしそう。3着ファントムシーフは跳びの大きい不器用な馬やから大箱コースに替わること自体はプラスやけど、血統通り鈍重さはあるから高速府中、高速決着やとこれも若干キレ不足なイメージ。デインヒル、サドラー、ニジンスキーとノーザンダンサーの詰め合わせみたいな血統の馬が現代の日本ダービーを勝つとも思えへん。スキルヴィングは青葉賞の内容はまずまず良かったし跳びの大きい不器用なタイプやからコース適性自体は高いと思う。気になるのはやっぱり青葉賞1着馬からダービー馬が出てへんこと。今年の低調なメンバーなら勝てるかも、という感じもするけどこの馬より高いパフォーマンスで青葉賞を勝ったアドミラブルもスローに泣いたとはいえダービー3着に終わったわけやしね。冷静に考えて時計も1秒は詰めなあかんやろうし、スタートの遅さから位置取りも後ろからになるはず。期待値的に2番人気で本命にするかとなるとそこまでの裏付けはどうかなと。青葉賞2着のハーツコンチェルトも大箱コースは合うけどスキルヴィングには内容的には完敗やったからね。買うにしても押さえまでかな。面白いのは皐月賞で力を出し切れへんかった馬。シャザーンはハイペースやのに3コーナー辺りから他馬より速めに仕掛けたのが痛かった。個人的にはもうワンテンポ遅らせてたら3着はあったと思う。すみれSではドスローやったとはいえ自身後半5F57秒前後で走れてるように高い後半要素は示せてるしフットワークの軽さがあるから高速馬場の東京に変わるのもプラスに出そう。それと余談になるけどこの馬直線とかで必要もないのにコロコロ手前を替えてるんよね。アーモンドアイもそういう癖があったのは有名で、感覚的な見方になるけどまだ遊びながら走ってる面はあるように見える。あとはフリームファクシは道中内を走らされたこと自体も良くなかったし母父スペシャルウィークやから他馬を気にする面はありそうで、二重に悪条件やった。能力自体は高い物があるし跳びが大きいから大箱コースに替わるのもプラス。最後にドゥラエレーデ。ホープフルSはフロック視されてるかもしれんけど斬れる脚がないだけで持続力含め能力は高い。昨日のオークスや去年のダービーみたいに締まった流れの持続力勝負なら前に行った馬で残るならこれかなと。血統表なんかダービー馬やオークス馬だらけ。叔父もダービー2着馬。