もえーん

見てはいけない

日記

バイク故障につき。入院中ですが。


表面上の現象は、シリンダー(エンジンの動力を産むピストンがシャカシャカ動く、筒の部分)とクランクケース(発生した動力を、タイヤに伝えるための諸々が収まっている部分)との間をつなぐガスケット(隙間を埋めるパッキンみたいなもの)が抜けてしまってることでエンジンオイル(ピストンなどをシャカシャカさせるための潤滑油)が漏れている、というものでした。
で、それを交換するためにはエンジンを車体から下ろして、シリンダーとクランクケースを分離して、間に挟まっているガスケットを交換するという、それだけであれば見た目の派手さとは裏腹に、大したことはない作業… の、はずでした。

が。

分解すれば、普段は見えない色々なものが見えてくる。

まずエンジンを下ろす段階で、エンジンとタイヤをつないでいるチェーン(自転車のチェーンと同じです)を取り外すために、エンジン側のチェーンがつながっている部分のカバーを外す。と、もちろんオイルが飛び散り結構汚いのでクリーニング。まあこれは当然のこと。

次にエンジンをシリンダーとクランクケースに分解しますが、ついでにシリンダーに乗っかっているシリンダーヘッドも外す。シリンダーヘッドとは、シリンダー内で爆発を起こすために空気を入れて、爆発した後の排気ガスを外に出す機能や、そもそもその爆発を起こすための発火装置(いわゆる点火プラグ)などを備える部分です。

このシリンダーヘッド(通称ヘッド)は、常に爆発現象や排気ガスに晒されているわけですが、燃焼が不完全だったり、吸排気が上手く出来ていないと、煤(すす)が溜まる。で、ウチのバイクのエンジンは、その吸排気を行うためのバルブ部分が煤で汚かったので(その時点で調子が良くはなかったということなのですが)、クリーナーをジャブジャブと吹き付けると。。

あれ?

このバルブの収まっている部分は、通常少し凹んでいるので、バルブそのものがシリンダーヘッドにしっかりピッタリと隙間なく収まっていれば、クリーナーかけるとそこにクリーナーが水たまりのように留まるはずです。が、ジャンジャンと抜けていく。けっこうな抜けっぷり。
つまり、バルブとヘッドの間に隙間が相当に開いている、ということ。これが摩耗などで、そもそもの擦り合わせ状態が悪くなっているのか、煤が溜まって閉まらなくなっているのかは分かりません。でも煤がたまっているからだとしても、そもそもシッカリと機能していないから煤がたまるわけですから、いずれにせよシリンダーヘッド全体をオーバーホールしないとなりません。
もちろんシリンダーそのものも、その中で動くピストンも汚れているので洗浄します。
そしてこれだけ中を綺麗にすると、良くも悪くも現状の範囲でちゃんとエンジンが動くようにセッティングされていたキャブレター(空気を外から取り込んで、燃料と混ぜて、シリンダーヘッドを通じてシリンダー内に燃料を混ぜた空気を送り込むための装置)のセッティングも調整しないとならない。ならないのですが、この調整をはじめると、ここの動きが渋いなとか、たぶん色々出てくる。

要するに、ただの部品交換ではなくて、エンジンのクランクケース以外の部分=エンジンの上半分全体のオーバーホールとなってしまうわけです。

いやあ、今までは何だったんだというくらいに快調になり、クソ遅いと私から罵倒されていた汚名返上となるのかもしれませんが、問題が一つ。


工賃、いくらになるの (´;ω;`)ウゥゥ


たぶん10万円くらいは取られそうな気がする。部品代が4万くらいはかかっているはずなので。。。 _| ̄|○
うう、洗浄くらいは自分でも出来るし時間も撮れるけど、ヘッドのオーバーホールとかまでは自分でやったことないし(ただ分解して組み付けるだけならともかく)、仕方がないのですが。


金が。。。金がない。。。


シート変えたり、ハンドル変えたりしようかと思っていましたが、当分の間は控えて節約しないと。パンドラの箱を開けて、中を見てはいけない。。。

え?なんで自分でやっていないのに、分解中のエンジンの状態をそんなに細かく把握しているのか?それはですね、お願いしている店が、作業途中の状態を写真や動画で撮って、毎日送ってきてくれるのです。6畳くらいの小さなスペースの個人経営の店ですが、丁寧なものです。まあもっとも、私が写真を受け取って、添えられたコメントを読めば、言いたいことの意味を理解するという事を知っているから、やってくれているんですけどね。
もともとレースのサポートもしていた店なので、先日様子を見に行ったときも、私のバイクの横に125㏄のレーサーが停まっていました。カウルが派手に割れていたので、レース中に転倒して修理に持ち込まれていたのでしょう。



さて、それはそれとして。



昨日、すっかりいい気分で寝ていた犬コロを紐につないで、夜のお散歩に引きずり出しました。快調に歩き、ウンチも出して、いつもの犬常連のカフェバーの前へ。なのですが、昨日は定休日。でもお店は休日でも、外のネオンを始め、店内も薄っすらと明かりをつけた状態なので、なんとなくやっているようにも見える。ということで、意気揚々とお店のガラス戸の扉の前まで行って中を覗く犬くん。

ちゃんと見てるんだな。

普段は中に人がいると、気が付いて扉を開けてもらえるまでウロウロしたり、中をガン見したいりしているのですが、昨晩は中を一瞥して、さっさと離れていきました。
そんなこんなで散歩も後半。塗装工事中のマンションの前を通りかかると。。
よく家屋の塗装をする際に、塗料が飛び散った時に備えて、壁のすぐ下などに駐車してある車に、ビニールの薄いカバーをかけて保護していることがあります。みたことありませんか? 件の現場でも、そのすぐ脇が駐車場だったので、壁に近い車には工事業者によってカバーが被せられていました。

風が、まあまま吹いていた夜でした。

その風をはらんで、カバーのビニールが、バサバサと音を立てながら膨らんだり萎んだり、ふくらみが前に後ろに移動したりと、なんだか巨大なウミウシがモゾモゾしているような状態でした。それを見た犬くんが、もう動かないw
目が飛び出すんじゃないかというくらいの状態で巨大ウミウシを凝視していて、いくらリードを引いても踏ん張って動こうとしない。仕方がないので、風が少し収まるまで、犬くんに付き合うことにしました。たっぷり一分間くらいは石のように固まっていましたよ。

何だアイツは!
凄いデカいぞ!
なんかガサガサいいながら動いてるぞ!

見てはいけない夜の魔王でも見た気がして、興奮したんでしょうかね。
可愛いものです。

来月は、膀胱クリーニングですね。
久しぶりの全身麻酔、無事に帰ってきますように。